NEW YORK report from RICA BANDO - - - - - Tue, 10 Sep
2002
お勧め情報に私のインタビューが出ましたが、
インタビューされる側になるとこんないい加減な事を口走るのかと深く反省。
訂正とお詫びの意味を込めて、
今日は The Rotunda Gallery ヘ専門家の話を伺いに行って来ました。

夏休みが終わり、本格的なアートシーズンの始まりの9月5日、”Location” 6時から9時のオープニングレセプション前に伺いました。
The Rotunda Gallery
33 Clinton Street, Brooklyn NY
718-875-4047
http://www.brooklynx.org/rotunda/
このギャラリーは、20年前、ブルックリンの芸術性を高めようと、元ブルックリン-プレジデントの Howard
golden氏の発案で始まった BRIC/Brooklyn Information & Culture, inc が非営利目的でオープンしました。
1993年にここ、ブルックリンハイツに移り、建築家Smith-Miller氏、Hawkinson氏の共同デザインで、New York State
Chapter AIA を受賞しています。
ギャラリーだけでなく、ブルックリン在住や仕事場を持っている、あるいはブルックリン生まれのアーティストに限り、スライド-レジストリー(アーティストの資料と作品のスライド)を受け付けています。
他に Gallery Education Program として学校のプログラムの受け入れ、教師の為のワークショップなどの活動もしています。
ディレクターの Janet Riker氏に伺いました。
●ここのレジストリーにはどういう人が見にくるのですか?
まず、ミュージアムのキューレターは見にこないわね。
来るのは若いキューレターやディーラー、新しく画廊をはじめた人などが殆ど。
もちろん、ここでのショウの為にレジストリーから選ぶ事もあるし。。。
●それでは、このレジストリーから有名になった人は居ますか?
正直に言うと居ないの。あなたもアーティストだからわかると思うけれど、そこそこにやってる、という感じかしら。
●今のニューヨークのアート状況というのは個人的にどう思いますか?
どうしたらギャラリーに入れるか? 日本でよく聞かれるのですが?
日本からはとっても無理よ。私たちはブルックリン在住者対象だし。
ここの他にも、レジストリーは、New York city dep't of Cultual Affers の Percent Art Program、D.
U. M. B. O. Art Center(D. U. M. B. O. アーティストに限る)、Drawing Center(SoHo)などがあるけれど。。。
●それはよく判っていますが、一般的にはどうなのでしょう?
例えば、以前は有名になったアーティストが友人のアーティストを画廊に紹介する事でサークルのようなものが出来るとか。
ああ、ニューヨークスクールやポップアートの頃ね。
●他には学歴とか、イェール大学を出ていればギャラリーに入りやすいとか?
そうそう、写真は全員、ギャラリーに入れるのはイエール大学とかねえ。色々言われてるわよね。
今はアート自体がメディアも広がっているし、これと括れるものがないし。。。
うーん、強いていえば、若いアーティストが作品を見せるチャンスがあるのは、ウィリアムズバーグ、そしてD. U. M. B. O. あとは P.
S. 1 くらいよね。
ミュージアムは実際には無理よね。
P. S. 1 は MOMAに取り込まれてしまったけれど、下地があるのでまだ余地はあるという感じ。
チェルシーの確立してしまったギャラリーは、それぞれのギャラリーの趣味、好きずきで ”これが今のアートだ!” と無理矢理押し出している、そういう感じよね。
●ウェッブサイトがきっかけになって、コレクターから仕事を注文された人を知っていますが、けれどその人は画廊には入っていないわけです。

そう、現代はそういうことも可能なのよね。とオフィスに居た全員が頷く。
ニューヨークのサクセスストーリーも目立ってない状況。
流行らしきものもない。あえていえば、ブルックリンミュージアムで昨年行われた、マンガカルチャーからの影響展、(村上氏、奈良氏、森氏の作品を含んでいました。)しかし、カラオケボックス(本当に1人入れるだけの箱でした。)まで展示した為か、ニューヨークタイムスの評は、主旨がはっきりしないと酷評でした。
ミュージアムキューレターとしても今の日本を表現する為の苦しい選択だったと思います。
同時期に P. S. 1 の Buzz
Clib : News From Japan は、私が取材したとおり。
日本のカルチャー発信のアートシーンは無視出来ないと認められていると思います。

さて、Location展、アーティストの個人的な City との関わりがテーマ。
プログラムの一環で若いキューレターを公募して選ばれたのが、Ms Susanna Cole と Ms Erin Donnelly のコラボレーション。テーマも彼等の発案です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
MS
Camille Norment- ビデオ作品、夜のブルックリンのアパートの中庭、4分半の作品。
アパートの電気がついたり消えたり、外の音がそのままで私達の生活そのまま! と実感する作品。
Ms
Sara Eichner
Mr.
Jeff Konigsburg- インスタレーション Site-Specific Drywall relief map
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Ms Erin Donnelly が会場に準備で居ましたのでインタビューさせていただきました。
Lower Manhattan Cultual Council に Associate Director としてお勤めです。
●今回が初めてのキューレターとしての仕事ですか?
今回は2回目です。昨年秋にSoHoの開きビルを提供してもらい展覧会をしました。
(Ms Erinの背後の作品- Ms Franziska Lamprecht のコンピューターコラージュ。)
●仕事先ではどんなお仕事をしていますか?
地域のアート事業促進の仕事やパブリックアートの仕事です。
●この展覧会をするきっかけは?
SoHoでした展覧会は、Ms Susanna Cole と2人でしましたが、公募があるという事を聞いて今回も2人で応募しました。
●アーティストはどのように探したのですか?
ショウを見て歩いたり、レジスタリーを色々見て廻って、探すのに苦労はありませんでした。
●キューレターとしてこのショウを実現させた感想は?
場所を特定してアーティストにそのテーマに沿った作品を制作してもらう、コラボレーションすることに意義を感じます。
●キューレターになろうと思ったきっかけは?
小さい頃から美術館を見て歩いていましたし。。。私は普通のミドルクラスの出身ですけど、アートの世界に身を置きたいと思いました。
●アーティストになろうとは思わなかった?
ううん。全く。私のタイプではないから!(笑)
●将来、ミュージアムキューレターになりたいと思いますか?
なりたいですが、もっと勉強しないと。。。今回のように経験を積まなくては行けないし、それだけでなく、評論家としての文章の能力も問われますから。それに非常に忙しくなる。今、私がしている事と桁違い。
●そのようですね。35歳から数年間、MOMAのディレクターをしていた人を知っていますが、その数年間の緊張感は凄かったと言っていました。辞めたときには。。。
バーンと年を取った?
●ええ、そう言っていました。今は、バージニアのマリーンミュージアムでディレクターをしていますが、もう二度とあの生活はしたくないと言っていました。
個人的で構わないですが、ミュージアムキューレターの印象は?
ミュージアムキューレターは、映画監督のようなもの!(笑)
商業的な事、興行成績や宣伝、資金集めやパトロンやコレクターとの付き合い。
それに加えて評論家、学者としての能力、先見の明もなくては。。。
特にアメリカのミュージアムはそう言えると思います。
目がキラキラと輝いて品の良さを感じる、まだ”お嬢さん”と呼べる Ms Erin。
タイプが違うから、と言われてしまいましたが。。本当にアーティストとは違うな、と言うのが本音です。
私の経験では、キューレターはディーラーと違って誠実。どんな些細な事でもきちんと返事をくれます。
習慣と言えばそれまでですが、タイプで打った手紙に必ず直筆のサインをして、断りの手紙には ”Good Luck”と言葉を添えて。
頼まれて送った資料にさえ届いたという返事も寄越さず、うんともすんとも言ってこないディーラー達に比べたら、キューレター達に品の良さを感じます。
まあ、それれだけアートで商売する事の難しさを伺う事が出来ると言う事でもありますが。。。
|