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携帯オサルスのおすすめランチ ランチdeチュその53

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梅干うどん 630円

手打ちうどん銀座 兎屋 
中央区銀座3-4-19 大倉別館ビル1・2階
TEL 03-3561-1698

 先日大阪に行った折、大阪湾の側のうどん屋さんで食べた梅干うどんが忘れられなくて東京でも折を見て探していたのですが中々見つからない。
大阪では駅の立ち食いうどん屋でも扱っていたのに東京にはないのかな・・・。と、諦めかけていた時にやっと見つけたんですそれも銀座に! ここ銀座3丁目にある兎屋さんの梅干うどん(630円)は醤油味、でもかなり関西系。
紀州産の梅干にこだわり醤油味といっても濃い〜醤油というよりは色をつける程度、昆布や鰹節のだしが利いて梅干の酸味とマッチしています。食べ終わったあとに口の中がさっぱりして美味しいですよ。チョット酸っぱいけどね。
 いつも豪華なランチを食べてるように思われるオサルスも、実はお昼は殆どうどんか蕎麦、今までは月見うどんばかり食べていましたが、これからは梅干うどん一本でいこうかと・・・。一つの事に拘るのも中々でしょ。どうせ将来は梅干ババア、しわの一本一本にいい味出せるようにがんばろーッと。

さて、今日は梅干が大嫌いというアート・プロジェクトマネージャー・川口現代美術館スタジオ事務局(http://www.kawaguchi.site.ne.jp/)の村田早苗さんにご一緒して頂きました。

●この肩書き長すぎませんか?

 「アートコーディネーターとかアートプランナーという肩書きが しっくりこなかったので、仲のいい学芸員の方から『あなたしか使えない肩書きを作るのよ』と言われてアート・プロジェクトマネージャーにしました。ちょっと長いとは思いますが・・・」

- - - - じゃあプロマネにしたら

「かっこ悪い。センス疑われますよ。ハハハ・・。モーニング娘のモームスと同じじゃないですか」

●すみません。では川口現代美術館の事を教えて頂けますか。

 「埼玉県の川口市にローザというマネキン屋さんがあるんですよ。マネキンとかディスプレイの什器とかを作っている会社で、そこの会社の一画に作られた美術館なんです。ローザが100%出資している訳ではなくて、オーナーというかスポンサーが別にいらっしゃって・・ローザの親戚の方だったんですが、その方が子供がいないので国にもっていかれるよりは自分の財産を役立ててもらおうと美術館でも作ればという話になったらしいんです。
元々ローザは会社を設立した時の役員に建畠覚造さん達が入っていて社長自身がそういう事が好きだったらしくて・・・94年に開館したんです。それから5年で活動を終着してしまいました。公立美術館でもないし、かといって財団でもない。そう言う意味では自由な美術館だったんですよ」

●美術館の定義は解りませんが不思議な美術館だったんですね。それでは作家のピックアップはどのように。

 「今、さいたま市立うらわ美術館におられる森田一さんが考えていました。松尾子水樹さん(現在神奈川県民ホール)の企画も幾つかありました。一番の基本は1970年代以降の日本の現代美術を企画収集し展示するのが主旨でした。大まかに言ってコレクション展とコレクションによるテーマ展である「いまどきの美術」のシリーズと若い作家のシリーズそれと特別展の4つのパターンです」

●それで人は入ったのですか。

「ええとね。5年間で1万5千人位じゃないですか。多分その内の5分の3位は招待だったと思います」

- - - - そりゃ凄い!!

「一日いて誰もこなかった事も体験した事があります」

●ちょっと前の話ですが東京都現代美術館でも常設展は一日4人位しか来ないと聞いた事があります。そんなに美術館には興味がないのでしょうか。

 「現代美術はそうですね。でも村上隆展は人が入りましたよね。人は入っていなくとも千葉市美術館はいいですよ。警備員さんがいいなって・・・。この間の雪村展の時三幅掛け軸が飾ってあって、ここに隠れ落款がありますよというコーナーがあり、山下裕二さんのキャプションを見ながら探していると警備員さんがス・ス・ス・・とよってきて『ひとつはここです。もう一つはこの辺にありますよ。』と、教えてくれるんです。ニコニコしながら教えてくれてとてもいい感じでした。絶妙な間をもっている人が多くていく度にここの警備員さんいいなってどういう教育をされているのか気になるんです」

●コミニュケーション は大事ですよね。画廊でも一般の人は入っていいのかなと思いますよね。

「川口現代美術館が閉まってローザの人に交渉して、会社で使ってないビルの一角をお借りして川口現代美術スタジオとして、準備期間を含めて約2年間活動したのですが、入場料を取ろうということにしたんですね。よく画廊を廻っている人は、え! お金を取るのという反応なんです、ところが一般の方になるとお金を払って入る方が入りやすいんです。ピアの展覧会案内に入場料がいくらと書いてあるとすんなり来館されますよ。スタジオの入場料が全部運営費に当てているものだと断り書きを入れてましてそうするとちょっと多めに払ってあげようかなとか・・・」

●えらい人が多いですね。オサルスなら顔パスで行ける所しか行きません。

 「一般の人は結構えらい人が多いんですよ。作家の人にもよく言うのですが、『画廊は所詮お店、美術館はお店じゃないんですよと、だから入場料を払うのは当然でしょ。その違いを解らないのにスタジオはお金を取ると言われたらちょっとそれは指摘する方向が全然違うんじゃないの。』と、そういう話はよくします」

●ところで川口現代美術館は無期休館中、川口現代美術館スタジオは閉鎖され、今はインターネット上に事務局を移転とお聞きしましたが、今個人として進行中の活動を教えて下さい。

「今、河田政樹さんとアートプロジェクトを約1年間に渡って展開中で実は今年30〜35箇所位のギャラリー・美術館・ギャラリーカフェ・ミュージアムショップに一つの作品を同時多発的に巡回させるプロジェクトを8月ー11月の間に(これはこの期間に何処かで作品が展示されているという事)予定しています。展示が終了したら戻ってきたものを使って最終展示をする予定です」

●それは平面かなにかなんですか。

 「いえ!一冊の本です」

- - - - それで 栞ーしおりーbookmark展(6月3日ー8日 藍画廊 http://homepage.mac.com/mfukuda2)協力NPO芸術資源開発機構(ARDA)に繋がっていくのですか。

「栞は全然違う所から。偶々本づいていたのでそういう感じに見えますが、丁度この時期会場に空きがあって・・、隙間に挟む、といったら栞でしょうという事からなんです。でも、栞を「本に挟むもの」と限定してません。実際出品依頼状には「本に挟めるもの」とは 書いてないんです。私は、日常の断片を出してくれればいいと作家に話はしています。
これは美術評論家の西村智弘さんと私、藍画廊の企画です。DMに記してある協力は丁度西村さん倉品さん並河さん村上さん中村さんと私で以前から杉並在住、在勤の会合を開いていたのですが、その6人が発起人になってついこの間NPO芸術資源開発機構(ARDA)を特定非営利法人として申請をしまして受理されてあとは認可が下りるのを待つだけなんです」

●資金はどうやって?

「一応年会費を頂いて・・。会員は40人位います」

●会員はどうやって集めたのですか。

 「色々皆で声を掛けました。今まで自分にとって美術は一番遠い所にあったような気がしましたが、それが何の因果かポットこの世界に入ってしまって、現代美術の知識が無かった訳ではないのですけれど川口に関わってしまって川口を閉じた時に『スタジオは君がやらなければ駄目だよと』周りから言われてはじめて腹を括りました。
一方で子育てをしている主婦だったので、生活は主人が面倒をみるからと言ってくれて・・・。でも資金的にはカツカツで兎に角自分でどんどん企画を立てて動かしている感じです。自分で何かを動かしていくしか動けないですから、結局場所を背負ってないので・・場所を持っている事は権力であり維持する事は負担でもあります。
ただ一方で、私は川口現代美術館スタジオで2年間やりましたから場所は人も情報も集まってくるという魅力も解ります・・又持てるのなら持ちたい部分もあります。でもそれを一人でやるのではなく何人かの仲間と維持していくとか・・・、現実問題としてはそういう感じでないと出来ないかなと思います。実際私の仲間も何人も画廊を始めたりとかフリースペースを作ったりしています。その仕事に専念するのではなく両方掛け持ちしている、無理しない範囲でやってます」

- - - - え! 企画ですか。

「企画でやってます」

●そういう流れが出来つつあるという事ですね。

 「昔からよく知っているアートスペースの篠原君は、オルタナティブネットワークと言ってフリースペースで同時に展覧会を開催して一冊のカタログを作る活動をしています。あの名刺入れは・・(http://www.gaden.com/info/2002/020522/0522osr.htm)」

- - - - ああ、見ました。

「日本最小のギャラリーですよね」

●そう言えば支店が何店かあると言ってましたよね。

「もう少し大きいブリーフケースにある作家の作品を持ち歩いて『私、今、画廊やっているんです。』って仕事帰りに見せて廻っている人もいるんですよ。そうやってフランチャイズのオーナーが段々増えていってそれぞれ自分のペースで活動できるのは楽しいでしょ」

●では最後に村田さんにとって美術とは・・。

 「芸術関係に興味があっても美術は一番遠い所にあったものだったんです。偶々私の職業ですと名乗るようなものになってしまったんですけど・・。美術かアートかという論議がありますよね。美術というと何か絵画とかものになってしまう感じがするのですが、それには限定しない意味でアートという言葉を使わせてもらうのであれば・・。何がアートが面白いかというとその作家でなければ絶対出来っこない視点なり考え方なり見方を見せられて、それが単純に面白いと ・・。それこそ『いとおかし』のおかしって感じかな」

どうもありがとうございました。

オサルスは川口現代美術館スタジオについて予備知識は全く無く、お話をお聞きしてから・・・
『川口現代美術館スタジオ1999-2001』の記録冊子の
「無期休館という区切れないやりきれなさを残し・・美術館の記憶は日々薄れていく。・・〈記憶〉ではなく〈記録〉に残す。ソレデ イイノダ・・・(了)」(最終ページより抜粋)
この言場に一抹の寂しさを感じます。

 でも話していて羨ましいなって思うのは、理解のあるご主人、奈良さんや村上隆さんが好きという5才のお嬢さん。普通のご主人なら『君の好きな事をすれば・・・』なんて言いませんよ。ちなみにオサルスの主人、子供とも昔から美術館が大嫌い! 「気持ちが悪くなった・・・」とか言いながらそそくさと出口に行って外の椅子で雁首そろえて座っていました。
いいなあ〜。ん〜。雑誌に例えるならば、村田さんが三浦りさこさんの表紙で御馴染みのヴェリー、オサルスはやっぱりガテンかな。

ところで村田さんもかなりの本好きとお見受けしましたが。gadenも新企画として 『ほんとに本と』 と題して、書店では見られない作家の画集やエッセイなど・・・。を紹介しようと計画中。その作家がどうしてその本に拘ったのか、一言インタビューが聞ければ・・・あ! 又忙しくなっちゃうな・・・。

川口現代美術館スタジオ http://www.kawaguchi.site.ne.jp/

注:
斎藤記念川口現代美術館が1999年3月に無期休館し、1999年10月、斎藤記念川口現代美術館から独立、自主運営を始めたのが、川口現代美術館スタジオです。その後、このスタジオも2年間で活動を停止しました。

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