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携帯オサルスのおすすめランチ ランチdeチュその58

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石焼ビビンバ 780円

韓屋
中央区銀座7-11-10 ニュー銀座第一ビル1F 03-5537-7637
ランチタイム 11:30-14:00

 日本では6月のワールドカップがずっと昔の事のように思えてしまう今日この頃ですが、 あの時の韓国の強烈な赤と熱気には圧倒されましたよね。韓国は何故赤い色なの? まさか唐辛子の色という訳ではないでしょうが・・・・。
そこら辺のところ 今年の12月に韓国へしばらく里帰り? する。作家のリー・インヒーさん(李寅煕)に聞いてみました。

●リーさん。何故赤なんですか。

  「僕だってびっくりしました。よく考えると、なるほどと思いましたけど、韓国は潜在意識の中にそういう赤が示す燃えるような要素が入っているんです。時代が変わっても持っている。それが見事に開いたんです。今まで色の薄かった人も復活したんじゃないですか」

●韓国の選手は気迫がありましたよね。

 「僕も背筋がピーンとしました。今まで日本の生活が長かったから客観的に見れたのが良かったんです。自分は今韓国と日本の間に住んでいる・・・。だからこの間のワールドカップを見ると、アウトラインがはっきり見えてきました」

●でも、リーさん韓国に帰るんでしょ。

「里帰りみたいなもんです。1993年に日本に来てもう13年暮らしました。ここで結婚して子供が生まれて・・・。家庭が出来た訳です。自分にとって日本はもう他所の国とは思えないんですよ 。でも今までずっと走り続けて来たのでちょっと生き抜きをしようと・・帰って向こうで発表と基盤作りを考えています」

●韓国は状況はどうなんですか。

 「エキサイティングです。次の何かを見つけようと・・・やらなきゃいけない必死さがあります。作家もただ淡々と制作しているのではなく、友達同士で情報を交換して、そこから何かチャンスを掴もうと必死ですね。
微妙に・・・日本は刺激されるものが少ないし、周りの状況が悪くても自ら求めていくものもない。表も裏も曖昧で進まないような気がします。一概には言えませんが、韓国はすれ違っても火花が起こるような感じがあるしスピードが凄い。交わす目線が違うんですよ。生きるエネルギーがあるんです」

- - - - ん〜。凄いかも!!

はい! お待たせしました。野菜ビビンバ(780円)と石焼ビビンバ(780円)です。

●どうですか。

「いや〜。美味しそうですね。料理は音と見た目と味が揃ってないとね」

●ホントにジュージューと凄い音ですね。

 「生きてる人間が食べる音です。ただ待っているのではなくて自分もジュージュー熱くならなきゃ・・・」

●韓国の料理はかなり辛いんですか?

 「全体的に食卓にのぼる料理は見た目で赤い。辛くないのもあるんですが・・人によっては唐辛子が入ってないと食欲が落ちる人もいるみたいです。僕は韓国料理屋で働いているから飾り方や卵の焼き具合とかで美味しいかどうか解りますよ。ここはまだ出来て半年の店だし力が入ってますね。
銀座でこの値段なら安い、下町の値段です。ここは穴場ですね。韓国ではビビンバは立派なお店で食べるよりも屋台で食べる方が美味しいんです。綺麗なレストランで食べるのは何かおかしいですね」

●オサルスは頭が単純だから、韓国は焼肉しか食べないと思っていましたが・・・。

「焼肉は案外見つけるのは難しいです。鍋物や炒め物や煮込んだスープが好きなんです。日本の味噌汁のように汁が付いてないと嫌がる人が多いですね」

- - - - ふ〜ん

●料理作るのは好きですか。

「好きですね。料理も美術の作品もそうだけど時間を掛けて心を込めればいい結果はでると思うんです」

- - - - そうかもしれない。

●野菜ビビンバを焼くと石焼ビビンバになるんですね。中の食材は・・?

「きゅうりナムル・ゼンマイ・大根ナムル・ほうれん草のナムル・・。定番です」

- - - - ホントに美味しいですね。流行る理由(昼の12時過ぎはお客さんで一杯です。)が解ります。

●話を変えますが、結婚して何か変わりました。

 「不思議な事にないです。あるのは苛立ちが増えただけです。今、ちょうど行き詰まって、元に少し戻りたい時期に家内や子供には悪いけど身動きがとれない。今、寅さんのように一人ぼっちだったら・・・チベットに行きたいんです。今年稼いで来年は行きます。
チベットに行くのは贅沢な精神修養という訳ではなく。音や自然に関わるためで・・・風を求めてその中で作品を生み出すのが狙いです。発表もモンゴルでやりたいんです。ドンと壁にぶつかって今までの13年間を振り返ってこういう状況を打破して、これから作家としても一人の人間としても何かやりたいものを築き上げたい・・・。ここ二年ぐらいずっとじわじわ考えてきました」

●展覧会をチョコチョコやっていると自分が見えなくなるかもしれないですよね。

 「結局画廊の立場からすればマメに発表してもらわなければ困るだろうけど、あまり熟慮しないで発表する人が多いですよ。それは悪循環だし、自分の経験が役に立つならいいたいですね」

●韓国は貸画廊の制度はあるんですか。

「勿論ありますが、企画が多いですね。本数は少なくても画廊が安定してるし、僕の場合はチャンスが多いかも・・・」

●画廊を借りて、何十回と展覧会をしても報われない。と思う事もあるんじゃないかと・・・。

 「唯、借りて利用するだけで終わる事もあるとは思います。貸画廊の問題と言うよりも作家本人が自分のオリジナリティーを大事にしていかなくては駄目です。流行に流されるのではなく、又、群れに入るのではなく、自分自身に問い掛けて素直な気持ちを持たなければ。
唯、此処にいると廻りがあわただしいし時間がない。訳分らず作って発表して・・・。4、5年時間を掛けて作った方がいい作品が出来ると思うし、じっくり時間を掛けて制作したい。チベットで川のセセラギや星空を眺めて自分をクリーンにして・・・、自分が求めているものが生まれてくるような気がするんです。
ここにいたら洗濯物を絞っても絞っても水が出てくる状態です。ここにいたら駄目です。向こうに行ったらカラっと脱水できる感じがするんですよ。時間を掛けて整理してこれから先の事が見えてくるまで滞在したいと思っています」

●家族は大変ですね。

「説得しました。これから子供が大きくなって、お父さんとしてしっかり自分の好きな事をして充実した時間がおくれるように・・・逞しいお父さんにならなくては・・・。今、脱皮出切るチャンスを迎えたかなと・・・」

●日本へのこだわりがありますか。

 「日本というよりはアジアにこだわっています。自分はアジアで自分の持っているものを探りたいし、熟成させてから自分を見極めたい。もしチャンスがあっても、直ぐ欧米で発表したいとは思わないです。結局今まで日本でいい作品を作ろう作ろうと思ったことが、自分にとって遠回りしていたような気がします。もう一度原点に戻らないと・・・」

●原点ってなんですか。

 「一言でいうと自分です。自分自身です。この言葉のおかげで遠回りもしました。まだするかもしれない・・・。でもそうしないと作家として自分が認める自分の作家感にはならないんです・・・納得しながら生きたいと・・・」

どうもありがとうございました。

オサルスが初めて会ったのはリーさんが多摩美の大学院生の時でした。リーさんは怖そうな感じで作品を一生懸命作る人というのが他の学生の評価だったのを覚えています。あれからもう8年・・・。お互いに成功したかというとまだまだ発展途上なんですよね。いつまで続くか一生駄目なのか解りませんが、何とか色々乗り越えて生きていくしかないですね。

そうだリーさん手紙くださいネ! ん・・・そうは言ってもオサルスは筆不精、メール出すのも大嫌い。サイトのメーリングリストもほったらかし・・・。返事は期待しないでね。
でも展覧会の写真を撮りにチベットには行ってみたいな〜。

リーさんに黄色いリュックを背負ってインサドン(韓国の画廊街)を歩いたら絶対似合うと言われたので、チベットもきっとOKでしょう。
では! お元気でいってらっしゃい。

李寅煕 Lee In-hee 関連情報
2002.6 2002.1 2000.6

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