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「そういえば林さん、お元気でしょうか? とギャラリー椿オーナーの椿原さんにお聞きすると「大分体調がいいみたいですよ。最近本にも紹介されたと聞きました」 え! 本ですか? どんな本ですか? 「二科展に出品していた『藤野一友 』の作品集で紹介されたようです」 藤野一友? 知らないなあ〜。でも、久しぶりにお会いしたいな! と、いうことでお宅にお邪魔させて頂きました。 ●お久しぶりです。今回伺いましたのは藤野一友の作品集で林さんの事が紹介されているとお聞きしまして・・・。
●それはどんなお話でしょうか? 「今さんと藤野一友の作品との出会い。 ●かなりダリっぽい絵ですね。
●中川彩子は藤野一友のペンネームなんですか? 「SM的な絵を描くのは中川彩子の名前で描いていたんです」 ●女性が縛られたり拷問されたりしていますが、こういうのがカストリ雑誌の挿絵なんですね。 「通称カストリ雑誌とは戦後低俗な雑誌を一括して言った名前です」 - - - - 昔、小学校の頃、私の家の隣が本屋さんで 『風俗奇譚』 という雑誌を見た覚えがあります。表紙が変わっていたから覚えてるんです。 ●でも低俗な雑誌といえども、今みたいなホンとに低俗な雑誌とは違うのでしょう。本の帯に三島由紀夫や澁澤龍彦が熱愛した孤高の幻想画家藤野一友と書いてあります。 「そう。三島は 『畸譚倶楽部』 や 『風俗草子』 を愛読していたようです」 ●私も中学から三島由紀夫が好きだったんですが、林さんは三島の何処がお好きなんですか。 ●私も五社英雄の『人斬り』は見ました。三島の目が凄かったですね。 「勝新太郎やなんかと一緒にね。三島が主役じゃないけどヒットしたよね。 ・・・だから三島由紀夫との共通項があるんですね。 「父も『国語の建設』(講談社)を出しています。まあ、父は国語協議会の会長をしていたし・・・」 ●そうですか。代々続いた国学者の家系でいらして、何故お父様は画家きになられたのですか? 「それは絵が好きだったからでしょう」 - - - - うっ! それはそうでしょうね。
●ほう・・・いま「楯の会」はどうなったんですか。 「行った事はないけれど 『憂国忌』 は毎年やってるんじゃないですか」 ●そういえば昭和45年11月25日はお酉様でした。何日かして自決した首の写真が週刊誌に載っていて私はそれを切り抜いてバックに入れていたのを思い出しました。 「あれね。森田が介錯したけど一回で切り落とせないで二三回切ったんだよね」 ・・・もう亡くなられて32年・・・早いものですね。 ●所で話を本に戻しますが、何部位売れてるんですか。 「初版7000部らしいけど・・・もう本屋には並んでないようだよ。中川彩子の名前で有名だったからね」
- - - - こう言っては何ですが・・・確かに藤野さんの油絵よりも中川彩子の挿絵の方がいいですね。体がハムのようだけど・・・。アドバルーンに吊るされているのや磔になっている絵はかなりエロティシズムを感じます。やはり実写よりも挿絵の方が淫靡で哀愁がありますよね。 ●では、最後にコレクションはかなりの量とお聞きしましたが、まだ収集して居られるんですか。
どうもありがとうございました。 藤野一友の話から三島由紀夫の話になって・・・今、時代は完全に変わろうとしています。 |
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