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RICA BANDOのニューヨークリポート (Vol.28)

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NEW YORK report from RICA BANDO - - - - - Sat, 24 May 2003

メモリアルディウィークエンドだというのに、11月のような気候、20度以上になったのは数えるほどの寒い5月。
こんなひどい天候の5月は初めて。もう、寒いのにはうんざり。夏は来るのかしらね、というニューヨーク。

3年前に娘の学校の斜め向かいにオープンした家具屋さん、そのうちにアートワークを壁に飾りはじめて、展覧会をしている様子。
日本画家の友人が、日本では、アーティストの敵は家具屋と建築家なんだよね。絵を飾る壁面を家具で塞ぐ、建築家は全面、クローゼットにしたり、窓にしてしまうから。。。
と言っていたのを思い出し、ここの店では共存しているではないのと、ずっと気になっていました。

ブルックリン、キャロルガーデンのSmithストリートは、お洒落なレストランやセレクトショップが3ー4年前から次々と開店して、賑やかになりました。

DAVID ALLEN Art & Design Gallery
331 Smith street
Brooklyn, NY 11231
(F train at Carroll Street Station)
http://www.davidallengallery.com/noflash.html

 オーナーのDavid Allen氏、アーティストです。
話を聞くと、家具屋を始めたのではなく、ギャラリーを開くつもりで店舗を借りたのが始まり。
知り合いに家具のデザイナーがいて、家具を売ってみないかと持ちかけられたのが切っ掛けで家具も置きだしたとのこと。

”ギャラリーで家具を売るということに違和感はない?”

”僕にとっては、家具も”Art in Design” で違和感はないよ。
アート作品も家具も、より良い生活をしていく上で同じく重要なことだし、意味のあることだと思っているからね。”

”売り上げはアートと家具とどちらが多いですか?”

 Chess board of Mr. Allen

”家具が80%、アートは20%というところかな。今は両方とも値段の高い物は売れないんだ、1000ドル以下というところかな。”

”September 11 や、この戦争の影響はいかがですか?”

”うん、ここをオープンして9か月目にSeptember 11 が起こったんだ。
あのクリスマスから暖かくなるまでは、市場が冷えきってしまっていて非常に苦しい時だったね。けれど、アーティスト同士はお互いに励ましあう、というようなコミュニティ的な関係が強く出て良かったと思うよ。
この戦争はね、僕たちには何にも出来ないんだ、もうあきらめの境地。だから、自分達自身がより良く生きようと、そのことを考えていこう、という風潮があるよね。
3月の戦争が始まる前後に僕の展覧会をしたのだけれど、彫刻も絵も値段を低く押さえたのと、天候が良かったお陰でよく売れたんだ。気候が良いと人が外へ出掛けるからね。”

”展覧会の回数はどのくらいの頻度ですか?”

 Basement of Gallery space

”最初の頃は1か月に1回のペースでしていたけれど、それでは経費がかかり過ぎてやっていけない、今は1年に6ー8回、2か月に1回くらいのペース。それに展覧会期が長い方が、売れる機会が多いんだ。”

”アーティストはどういう方法で探すのですか?”

”アートスクールでの友人やこの近所のアーティストコミュニティ等から。アメリカだけでなく、外国のアーティストとも繋がりがあるよ。
特に探さなくても沢山のアーティストから申し込みがあるんだ。日本人も2人から申し込みがあったけれど、まだどうなるかわからないな。”

”どういう基準でアーティストを選んでいるのですか?”

 Dress II Work of Ms Kelly Normand

”政治的な主張のアーティストは、僕の趣味ではないんだ。そういうアーティストのしていることは支持はするけれども、扱いたいとは思わない。
美術大学時代、プロフェッサー達はコンセプトを重要視する教え方だったんだ。そういう考え方に違和感を持っていたし、僕は違う方向のアーティストだと思っていた。
癒しの力を持っている美しさのアート作品、一緒に暮らしていて気持ちの良いアート作品というのかな、そういう作品を選んでいるね。
今回の作家、Kelly Normand、彼女の作品は懐かしさを感じるよね、個人的な歴史、そういうことを根源として持っているアート作品に惹かれるね。”

 Ms Allison Allen & Gallery view

最後の質問で、主語が We になったので、weとは? の質問に、
”ああ、僕達ね。Allison Allen、僕の奥さん、一緒に選んでいるんだよ。”
とのことでした。
Gallery view のこちらを向いている人が、その奥様です。

”経済状態がこれ以上悪くなったら、僕達もいつまでもつかわからないんだ、ずっと低空飛行でも続けていけると良いんだけれどね。”

と質問に飾り気無く、一貫して正直に答えてくれました。
本当に、低空飛行でも10年続けたら、きっと良いことあるよね、と心の中で声援を送りました。

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(c) Photo - Report. RICA BANDO , gaden

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RICA BANDO
1984年よりニューヨーク在住。その間、ニューヨークでのグループ展など多岐に渡る活躍。
作品はハンタードン美術館をはじめ多数コレクションされている。
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