gaden presents - gallery / artist / dreamer / exhibition / network

RICA BANDOのニューヨークリポート (Vol.29)

バックナンバー Vol. 28 Vol. 27 Vol.26 Vol. 25 Vol.24 Vol.23 Vol. 22 Vol. 21
Vol.20 Vol.19 Vol.18 Vol.17 Vol.16 Vol.15 Vol.14 Vol.13 
Vol.12 Vol.11
Vol.10 Vol.9 Vol.8 Vol.7  Nol.6 Vol.5 Vol.4 Vol.3 Vol.2 Vol.1

NEW YORK report from RICA BANDO - - - - - Tue, 14 Oct 2003

友人の悪天候女が1年半ぶりにニューヨーク入り。
スイスの自宅兼アトリエを新築、その監督の為に自国を離れられなかったとのこと。

この春のニューヨークの悪天候は私のせいではない、ヨーロッパは最高の春と夏だったから ”悪天候女” のあだ名を返上して欲しいと言うけれど、いくら最高の春夏と威張っても猛暑が原因で1万人近い人が亡くなっているのだから、やっぱり返上はできない。
まあ、とにかく彼女のお供で久し振りにチェルシーの画廊回り。

最初にガツン! と強い印象をぶつけてきたのが、
Blind Time Drawings展
Robert Morris
Hain Chanin Fine Arts
210 Eleventh Avenue 2nd floor
New York, NY 10001
www.haimchanin.com


1973年から2000年までのドローイング、15作品。
グラファイト、インク、アイロン・オキシダイト等を使用、紙はマイラーやエッチングペーパー。
指で大胆に描く、と言うよりも自身の内側を抉り出すように白地に塗り込めていく、という作品。
1985年に作家が作品について書いています。

" forms of torture for the self's awareness"

このセンテンス、そのままを画廊に1歩踏み込んだ時に感じました。

 Haim Chonin Fine Arts.


Robert Morris.

drawings.

次に印象に残ったのは、
A story book life 展
Philip-Lorca diCorcia
Pace / MacGill Gallery
534 West 25th street
New York, NY 10001
www.pacewildenstein.com/jsp/show8.jsp

こちらは画像なし。
9月19日のNew York Times、Ms Roberta Smithの評論を読んで是非観たいと思っていたのですが、10月11日終了、駆け込みで観にいくことが出来ました。
16x20インチの写真、76点。
1975年から1999年、殆どが家族、そして作家の周囲の人々、風景。
最後は父親の葬儀の写真で締めくくられています。

何と言うことのない写真の連続なのですが、全て観終わった時に安心感が心を満たしているのです。
ごく普通のアメリカの家庭と日々、その時々の家族の健康状態や、感情のすれ違う時などを力まず、ほんの少し離れたところから撮る。
政治的にどんなに大きくアメリカという国家が動こうが、市井の人々の姿は変わらないというような、アメリカン・ヒューマニティという言葉が浮かぶ展覧会でした。

Pace / MacGill Gallery と同じ通りの向かい側、こちらは派手な大きなサイズ、フルカラーの写真。

Subconscious City展
Jeffrey Aaronson
Gallery Kashya Hildebrand
531-539 West 25th street
New York, NY 10001
www.kashyahildebrand.org

デジタルプリントだと思って会場を歩いたのですが、Winter Garden,2002や Bus Shelter, 2002という作品を観たら、あら、これはデジタルではなく本物の反映を撮ったものなのでは? と突然解ったのでした。
慌てて作家の声明を読むと。。。
その通り、全くデジタル処理はされていないとのこと、作家自身が現像をしているアナログの写真だそうです。
そして、声明のなかで、
" This work is my narrative on urban life, a place that inhabits the subconscious."
と言っています、全てニューヨーク市内で撮った作品です。

作家はプロフェッショナルカメラマン、
Time, National Geographic, News week, New York times Magazine等、
報道写真等の仕事をしていますが、アート作品として画廊で個展をするのは初めて。

”反映”の好きな私としては刺激される展覧会でした。よくありそうな題材なのに、なかなかないようなアート作品。
くっきりと主題が表現されていて好感が持てます。


Gallery Kasya Hildebrand.

Jeffrey Aaronson.

 


Chelsea, The overhead rail line.

ある画廊の窓から外を見たら、秋の野草がゴミと混在しながら満開。
まあ! これぞニューヨークのシークレットガーデンだわ。
これは地上ではなく、廃線になった商業用高架線路です。
チェルシー地区を貫くこの高架、取り壊して商業用ビルを建てるとか、そのまま保存して公園にする等、議論が沸騰しているところです。
その画廊の作家たちがふざけ半分でこの高架の上を散歩しましたら、警察に捕まり、裁判所で反省声明をする羽目になったそうです。
私も散歩をしてみたい、将来公園となることを祈ります。

最後は、同じチェルシーでも画廊街内へ今年始めに引っ越しをした、
M.Y.Art Prospects
547 West 27th street 2nd floor
New York, NY 10001
www.myartprospects.com

De Temporada / seasonal展
Begonia Santa Cecilia

私好みの植物画。難しい緑を繊細に描いていながら迫力があります。
セット作品かと思ったら、単品でも売るそう。
単品で売ってしまったら勿体ないな、と思いました。


M.Y.Art Prospects.

Bogonia Santa Cecilia.

そういえば、Gagosian, Mary Boonの24丁目以北を観る時間がなかったけれど、画廊回りも3時間が限度、それでも最低20件は観ますからね。
この日は、6時まで に娘を迎えにいかなくてはならないAfter School Programの日、
(PTA主体で先生を雇い、学校にそのまま子供を預けるベビーシッターのプログラムです。)
6時ぴったり、ぎりぎりセーフ! でした。

6時を過ぎると10分置きに$10の罰金を課せられます。
時間どおりに親が迎えにこないと子供も可愛そうですものね。
これもアメリカン・ヒューマニティです。

バックナンバー Vol. 28 Vol. 27 Vol.26 Vol. 25 Vol.24 Vol.23 Vol. 22 Vol. 21
Vol.20 Vol.19 Vol.18 Vol.17 Vol.16 Vol.15 Vol.14 Vol.13 
Vol.12 Vol.11
Vol.10 Vol.9 Vol.8 Vol.7  Nol.6 Vol.5 Vol.4 Vol.3 Vol.2 Vol.1

(c) Photo - Report. RICA BANDO , gaden

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
RICA BANDO
1984年よりニューヨーク在住。その間、ニューヨークでのグループ展など多岐に渡る活躍。
作品はハンタードン美術館をはじめ多数コレクションされている。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

gaden presents - gallery / artist / dreamer / exhibition / network