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橋本典久展 −プライベート・パノラマ− INAXギャラリー2
最初はプラネタリウムのように球の内側に貼っていたのですが、ある時反転できる事に気がついて、球体の作品に辿り着いたわけなんですけど、完全な球体にするのに7年くらい掛かりました。自分の中で発表できるクウォリティーまできたので今回初個展という形でこちらで展示したのです。」 ・・・済みません。通りがかりに見に来たので、画歴も何も知らないんですが? 「武蔵野美術大学の映像メディア科の出身で筑波大学大学院芸術研究科総合造形分野を修了して、今は 筑波大学芸術学系技官 (写真/情報デザイン) という仕事をしています。」 ・・・ほぉ〜。この作品の作り方はどうやって???
・・・昔、中学校の社会科で地球儀を平面にするというか・・・何とか法??? 「メルカトル図法とかモルワイデ図法とか色々ありますが、そのなかに正距方位図法というのがあって飛行機の航路図に使うらしいんです。それで球を展開したのが『ゼログラフ』です。」 ・・・撮影者が中心にいてその影だけが映っているんですね? 「そうです。唯、何枚も撮っているので太陽を背にしている時は自分の影が写るんですが、太陽の側を撮るときは自分はカメラの後ろにいますから写らないんです。結果的に影だけ残るんです。」 ・・・難しいですね。 「しかもこれはわざと影を入れた 『シャドウズ』 というシリーズなんですが、左側が 『シャドウズ』 の切っ掛けになった一番最初の作品です。影を入れる事によって・・・太陽と自分の影が写っているのはありえないじゃないですか。ところがそれでも綺麗に成り立つというか、見えない自分をちゃんと表現できるのが面白いと思って・・・。」 ・・・見えない自分ね〜。初めて見ました。 「初めてだと思います。」 ・・・パッと見ると二重の円にしか見えないじゃないですか。でもよく見るとちゃんと風景になっていて、今、人が立っている位置を認識できるというか、当たり前かもしれないけれど人は地球の上に立っている。宇宙の中にいるんだと改めて認識できたというか・・・。 「普通こういう形の地球というのは衛星写真とかそういう絵でしか見た事が無いと思うのですが、実は自分達が普通見ている光景は丸くなる・・・そういう表現が可能だったという事がよく判ります。」 ・・・撮るのは難しそう・・・。 「そうでもないです。多分やってみたらと言えば、誰でも出来るかもしれないけれど、それを思いついた発想と言うか・・・なんでこれが今迄なかったのか僕には判らない。凄くシンプルなものです。」 ・・・上手く云えないけれど・・・、宇宙というとあまりにも空を掴むようで実感が湧かないのですが、巨視的な眼でみれば宇宙のなかに、微視的な存在である人がいる。そして一人一人が脳を持っていて混沌とした一つの世界を作っている。 「浮いているのがベストかもしれません。展示方法は試行錯誤しながらここまできたんですよ。」 ・・・なるほど。ありがとうございました。 正距方位図法とは中心からの方位と距離だけを完全に正しく表現する図法。円形の方位図法でありながら、全世界を描くことができるそうです。ひとつ勉強になりました。 ネットで橋本さんの事を調べていたらこんなコメントが、 「いろいろな人が、いろいろな手法に挑戦し、写真の在り方は混とんとしている。これまでの決められたイメージを崩して、新しい写真に対する考え方を感じてほしい。出展者にとっても、新しい方向性を考える機会になると思う。」 チャレンジャーとしてがんばってくださいね。 |
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