最近東京では讃岐うどんのお店が流行みたい。 ヨコハマ出身のオサルスには讃岐うどんの魅力がイマイチ判らんのです。 ●1980年に画廊をオープンされて、今年で23年目それまでは?
・・・切っ掛けはなんですか? 「友人が個展をやっていて、そこで交わされているのが現代美術の話だったので、私は不勉強で知らない世界だったから、それから展覧会案内を見て画廊を廻るようになって、続けている内に画廊の仕事が出来るような気がして・・・」 ・・・飛び込むには勇気がいりませんでしたか? 「まあそうだけど。三年位見ていると流れも見えてきて、美術界の状況が多少判ってくるでしょ。だから画廊にも勤めないで最初の画廊は銀座3丁目( 今のコバヤシ画廊さんが後にB1Fに移転して来られた) のビルの三階 にオープンしました」 ・・・画廊の形態は? 「企画と貸画廊の両方やらないと画廊の経営は難しいと見ている内に学んできて、画廊に勤めてから独立した訳じゃないから企画だけでは無理だろうと最初から思ってましたから、その代わり貸画廊だけずっとやっていくのは発展性が無いというか・・・。だから最初から貸しと企画両方でやろうと」 ・・・作家との出会いはどうですか? 「作家の友人が出来たり 画廊を三年間見ている内に評論家と知り合いになって紹介を受けたり」 お待たせしました。 ・・・いえ、三度目です。最初はぶっかけという冷たいうどんを食べて、二度目は暖かい若布うどんで、 今回三度目に『ざるうどん』を食べます。見た感じ『ざるうどん』が一番美味しいそうです。うどんの艶がいいし、海苔が綺麗に乗っている。 「たまにはうどんも食べるけど」 ・・・どうして江戸っ子は蕎麦なんでしょうね? 「気が短いから噛まないで飲むんじゃない」 ・・・このうどんはコシがあって硬いから噛まないで呑み込むのはきつそう。 「確かに蕎麦好きはざるを食べるから、うどん好きもそうなのかしらね。でも冷たくても暖かくても中に入っているうどんは同じでしょう?」 ・・・そうだと思いますが、こちらのお店は何故か暖かいのは普通のうどんなんですよ。ん〜。多分汁の問題かも。本場の讃岐に行ってみないと・・・。 ●所で以前はかなり大きなスペースの画廊をされていて。
・・・銀座は家賃が高いですよね。その中で絵を売るのは大変ですね。 「そうですね。大きなスペースを持ちたいと思えば企画と貸しギャラリーの両立を
やらないと私には無理ですよね。貸しギャラリーには新しい作家と出会える大きな魅力があります。 ●例えば作品にアドバイスされたり意見をされるんですか? 「 そういう事はあまりないです。アトリエに行って見せてもらって感想はいいますが、表現は作家の自由だと思っているので、反対に感想は私たちの自由だと思っているから色々な事はいいますね。まあ若い作家にはアドバイスめいた事もいいますが、ベテランの作家についてはお任せです」 ・・・企画の場合は作品を売らなければならない訳ですよね。現状はかなり厳しいと思うのですが何か打破する方法はお持ちですか? 「作品を売る方法の事ですか? お客はさんは主に美術館ですから只管(ひたすら)営業努力をするのみです」 ・・・でも美術館は購入資金が減ってきていると聞きましたが? 「購入予算がゼロだったり、凄く減っているんですよ。何処か購入予算がある所はないかしらと探します」 ・・・アンテナを張っているんですね。
・・・でも作家は作るのが好きだから作っているんでしょうし、山口さんも好きだから続いているんでしょうね。 「凄くすきですね。やっぱり美術や芸術に勝る仕事はないんじじゃないかと思っています」 ・・・他の仕事は考えられないですか。 「考えられない事は無いかもしれませんが、何か疑問を感じながらしていたかもしれないですね。この仕事は物質的な満足とは違う精神的なものがありますね。 ・・・作品は買われるんですか? 「作品は売らなければならないので残念ながら買っている場合じゃないです」 ・・・それはそうですね。 「もう少し日本の美術館も常設展に力を入れてくれないとね」 ・・・そういえば同じ事を東京画廊の山本さんも言ってましたね。美術館が常設に力を入れれば活性化に繋がりますよね。
・・・美術館はテーマに沿った展覧会はするけれど現存の個人の展覧会は希薄ですね。 「 画廊はいつも個展をしているし、いつも一人の作家に集中して展覧会をしているのに何故美術館はしないのでしょうね」 ・・・美術館は時代を表現するからなのかしら・・・。 「キュレーターはキュレーションを見せるからそれはそれでいいんです。それとは別にもっと作家を紹介しないとね。その部分は欠けてますね。外国の作家を高いお金かけて連れてくるんだったら、もう少し日本の作家を取り上げて欲しいですよ。これだけ舶来思考が強いのは不思議ですね」 ・・・最近はお金がけられないからなのか来るコレクションはつまらないものが多いですよね。 「企画会社が企画したものを買うとかね。企画を依頼しても必ずしも いい作品を集められない場合もあるし」 ・・・そうですね。お金を払って見に行く訳だから面白い展覧会を期待したいんですよ。
・・・美術館も宣伝に経費がかけられない訳だからじゃないですか。 「お金をかけるばかりが宣伝じゃない。共感をもった人が何らかの形で広めていく事は出来ると思うけど・・・」 ・・・現実的にはどうでしょう。 「現状は集客数によって展覧会の企画を考えている訳だから」 ・・・ん〜。ホンとに最近の展覧会はつまらないですね。 「ジリ貧になってきてますね」 ●学芸員の方は展覧会を見ているんですか? 「一部の人しか見てませんね。結局日本の作家に対する情報量が少ないから、それが自信のなさにも繋がりますね。その代わり国際展で情報を得てきて企画する方が楽だと思います。展覧会見るのは億劫だし、でも個展を見るのは仕事だし反面義務ですよ。それが自信に繋がっていくんです」 ・・・数を見なければ駄目と? 「そう作品を全然見ていなければ話の成り立ちようがないじゃないですか」 ・・・絵を見ることは訓練が必要だから・・・難しいですね。絵は絵の前に立たなければ判らない。 「ホントにもっと日本の作家を大事にして欲しいわね」 ●では最後に山口さんのモットーは?
どうもありがとうございました。 画廊と作家は上手くいっている場合はいいけれど、ある日行き違いが起きる事もありますよね。とお聞きすると、 「私は長いですよ。20年以上付き合ってますよ。まあ、相手が我慢しているのかもしれないけれど (笑)」 いや〜。それはやはり山口さんの人柄だからでしょう。羨ましい。 ちょっと話は反れますが、例えば有能な記者は『名刀』で痛くないように人を斬る。 |