以前ギャラリー山口の展覧会で小山登美夫さんにバッタリ、突然
『ランチやりませんか?』 と、声を掛けて、え? とか言われつつ引き受けて頂いて・・・。でも、本当に大丈夫かな・・・結構半信半疑で・・・メールを出したらナシノツブテ、やっぱりノーなんだ。 『この間のランチどうなったの?』 『え! メール出したんですが・・・』 『あ、ごめんチェックしてないや』 ええ〜〜〜!。
●卒業論文は浦上玉堂だったとお聞きしましたが?
・・・琴を片手に・・・。 「そう。反骨的な精神はあった人だから尊皇とか色々云われていますが、僕はきっと大して荷担していなかったと・・・そんな人だったと思います」 ・・・玉堂を選ばれたのは自由な生き方の部分ですか。 「それはあったと思いますね」 ・・・なるほど。少し話を変えますが、以前 『ゲリラになろうとした男』 に出演されていますよね。 「なんで知ってるんですか、さすがインターネット怖いね。中学校三年の時に今電通のCMデレクターをしている奴が同級生にいて、映画を作ろうという話になって、その頃僕は映画が凄く好きだったんですよ。それで役者の一人として出たんです」 ・・・どんな映画がお好きなんでしょう。 「何でも見ます。ジャッキーチェンからゴダールからタルコフスキーから・・・ね」 ・・・何故、画商さんになろうと思われたんですか。
お待ちどう様でした。鯖干物定食(ご飯、味噌汁、小鉢、香の物等 1000円)です。 ・・・小山さんは、海外出張が多いとお聞きしましたが、海外でも和食は召し上がるんですか。 「よく食べますよ。奈良さんが一緒だと和食ばかりです。僕は鯖が結構好きなんです」 ・・・お味は如何でしょう。 「美味しいですね」 ・・・ご実家は、日本橋の酒屋さんですよね。お酒は? 「僕は18歳までお酒を飲まなかったんです。酒屋にいるとお酒飲まないもんなんですよ」 ・・・へ〜。
でも、廣田さんのお薦めはハズレがないですね。先日の鰯も美味しかったけれど今日の鯖も美味しい。脂ののりがいいし、箸休めのほうれん草もなめこのお味噌汁も香の物もご飯も・・・『これぞ和食』の見本のようだ。 ・・・実際自分が(画商を)やろうという切っ掛けは? ・・・作家との出会いを教えて下さいますか。 「僕が白石さんに入った当時は、白石さんはご自分の画廊と東高ハウスがやっていた東高現代美術館のデレクターをしていてダニエル・ビュラン展や遠藤利克展、管木志雄展などをしてまして、あまり若いアーチストと仕事をする機会はなかったんですが、芸大出身だという事で村上隆さんに声を掛けられて・・・丁度彼が他の仲間達と一緒にアートスペースを多摩川上水でやろうとしていた時でプレス関係を紹介したのが切っ掛けで知り合ったんです。それから博士展で作品を拝見していいなと思いました」 ・・・アーチストとの出会いがあって、この人なら売れるなと最初に思われるんですが? 「そんな訳ないじゃないですか。 『小山さんは売れる作家しかやらないんですか。』 と馬鹿みたいな信じられない事を聞いてくる奴がいますけど」 ・・・済みません。
・・・でもクリスティーズのオークションの前までは他の画商さん達はあまりよくは言ってませんよね。 「そう。村上に対する積極的発言は殆どないですね」 ・・・あのオークションで見る目が凄く変わったように思うんですが。 「全てが変わりましたね」 ・・・これが売れるとなるところっと変わる。その辺の画商の世界がどうも・・・。 「逆転させたい事をやろうとしていた訳だからそれはそれでいいんです。それに僕らにしてみたらここまでやったのだから今まで買ってくれたお客さんに対してメンツが立つ訳ですよ。それが僕らのやらなければいけない事だから」 ・・・でも、逆に評価が定まらなければどうでしたか? 「僕が思うのは、普通、人が仕事をし始めて出来るのは50年位のものでしょ。僕は今40歳だからあと単純に計算して30年しか出来ない訳です。だから30年自分のやる事をやればいいんです。それで評価がでなければそれはそれまでで、30年間がんばろうと思えばいいんですよ。 ・・・なるほど。少し話を変えますが、現在、日本の現代美術は世界の市場の標準になったと思いますか?
・・・判るような気がします。以前ニカフのインタビューで 『日本にはまだ現代美術のマーケットがないから、僕たちはそれを作る為にやっているんです。』 とお聞きしましたが、確かにマーケットは無い訳ではないけれど小さいですよね。でも、これであのオークションがあって少しはその状況は変わったんでしょうか。 「変わりました。値段が高くなったから売れるようになりましたよ。それだけ安心できますからね。だけど全体的な量からしてマーケットの中心は欧米の方が圧倒的です。向こうには伝統があるからね」 ・・・外国の場合マザーギャラリーがあって取り扱い作家がいるわけですよね。日本でも紹介されている訳ですが、外国の作家は日本では受け入れられているんでしょうか。 「どうなんでしょう。受け入れられている人もいるし・・・。」 ・・・極端ですよね。 「外国の作家に関して云えば美術館が動かないんですよ。これは大きな問題で公立美術館が外国の作家にアクセスする事がないんですよね。個々の所ではやるかもしれませんが、公立の美術館が日本の作家と外国の作家を組み合わせた展覧会はないでしょう。やらないんです。それでは市場が限定されるという事ですね」 ・・・学芸員は展覧会場にこないという話を聞いたんですがそうなんですか? 「見に来ません。来る人は決まっています」 ・・・何故でしょう。作品は見なければ判らないんじゃないですか。見なくても判るものなんですか? 「BTとかを読むんじゃないのかな」 ・・・えええ・・・。 「ホンとですよ。BTを見て画廊に来るんです」 ・・・じゃあ、BTがなければ今の美術館関係者は困る訳ですね。 「多分」 ・・・でもBTは偏ってませんか?
・・・そうなんですか。だからgaden.comを見る人が多いのかな・・・。 「情報はリアルなものだから・・・。ホンとに画廊に来ている人は限られてますよ。全部名前をあげられます」 ・・・え、小山さんの所には美術館関係者が多く集まってそれで活気が生まれるんだと思っていました。 「一般の人達で見に来る方は多いですし 、コレクターは凄く増えているんです。美術を楽しむ人は確実に増えているけれどそれは美術館とは関係ないという事です」 ・・・以前東京画廊の山本さんとお話をした時に 常設展を見てそこに飾られてる作品が画廊に掛かっていれば買うんだと、それが活性化を生むと・・・。 「それをアメリカやヨーロッパがやっている事なんです。日本には全くない訳ですよ」 ・・・じゃあ、このまま全くないんですかね。 「判りません。何も焦ってないんですよ。戦わなくちゃ駄目ですよ。僕はそういった観点から自分でインターナショナルのマーケットに出ようと思っているし、やろうと思っています」 ・・・外国に市場を開拓するのは西部劇のようなものですね。 「ピンポイントでアタックしていけばそれが線になって面になって段々広がっていくんですよ」 ・・・でも、音楽の世界同様、今寿命が短いじゃないですか、美術も同じ事がいえると思うのですが・・・次の展開はどういう風に考えていますか。
・・・唯、今三月危機が騒がれている時、今年は潰れる所もあるのではと噂されていますが、先日不忍画廊の荒井さんとお話した時に『今、日本の画商は元気がないんだよ。』と、小山さんには関係ないでしょうけれど、元気になるにはどうすればいいんでしょうか。 「今、皆同じアイテムで動いているでしょ。既成に出来ている作家にいつもぶら下がっている画廊があるんですよ。皆が梅原龍三郎を扱う、皆が東郷青児を扱うそういった事をずっとやって来た訳だから駄目になっちゃう訳じゃないですか。価値観をいつも共有してたから、そうじゃなくて自分の価値観をもっていたら絶対に違うと思うんですよ。生き延びる方法は在ると思う。それをしなかったからいけないんだと思うんです」 ・・・それはそうでしょうね。二重構造になっているから・・・画廊には現代美術を飾って、裏で物故作家を売っている訳ですもんね。何かギクシャクした溝があるような気がして・・・。
・・・最後にもし画商の道を選ばなければどうしてましたか。 「え! 判んないですね。でも映画とか作っていたかったなと思いますよ。今でもいつか映画を作りたいなと思っています」 ・・・どういう映画を。 「普通の商業映画を・・・」 ・・・スピルバーグのような? 「そんなにお金ないもん」 ・・・ホンとかな〜。 どうもありがとうございました。 いや〜。凄く情熱的にご自身の信念を語って頂き凄く勉強になりました。 よし! これからは食べる為に戦わなけりゃいけないんだ。ん! がんばらねば・・・。 「今回のイラク戦争をめぐっては、抗議活動を呼びかけるなどさまざまな局面でテクノロジーが活用されている。 これを最も迅速に提供しているメディアがWebログ (ブロッグとも呼ばれる日記形式のWebサイト) だ。 最も広範にリンクが張られているブロッグの1つは、バグダッド在住と称する男性が運営しているブロッグ。ここでは戦争という現実の中でのイラクの日常生活が綴られ、銀行が閉まったり2時間待たないとガソリンを買えないといった不満が記されている。」(YAHOOニュースから抜粋) 情報もインターナショナルと云えども局地戦、オサルスもその内、ビデオカメラとマイクがついたヘルメットをかぶって銀座で実況中継をやるかもね。いつの時代でも人は皆、デバ亀的な興味はあるもの。 小山登美夫ギャラリー |
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