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オサルスのおすすめランチ ランチdeチュその103

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チキンのプロヴァンス風煮込み・アジアンポテトサラダ・梅みそスパゲッティー・岩のりと白ゴマの混ぜご飯・さつまいもの味噌汁
1050円
豚肉の甘辛だれくぐし&煮玉子・アジアンポテトサラダ・もやしとゼンマイのナムル・岩のりと白ゴマの混ぜご飯・さつまいもの味噌汁
1050円

PARIYA
東京都港区北青山3-12-14 MAKO北青山1-2F
TEL03-3486-1316

「作品を触っても構いませんよ。土ですから・・・」

と、云われて、・・え!

「 外にある花も葉緑素を抽出して絵の具として使えるんですよ」 と、

・・・え?

「奥にマサイ族を描いた作品もありますから、どうぞ」

土に葉緑素にマサイ族???

この会話は今井俊尭さんの展覧会での事。


[今井さんは( 2004. 1/9 - 31) 俊尭展をギャラリーGANで開催]

何故土に葉緑素にマサイ族なの? 今回は作家の今井俊尭さんにお話をお聞きしました。

 おっと、忘れちゃいけない。今回ご紹介するお店は。北青山のPARIYA。

ギャラリーGANから歩いて1分の このお店は多国籍フードが評判らしい。外観や内装はクラシカルモダン。
オサルスはこの新年また買うのを諦めたゴルティエの財布 (泣) 、そのゴルティエを思い出させてくれる雰囲気が・・・(ゴルティエの財布は1万円以上なので買えなかった。貧乏はつらい)



『ここはお米が美味しいんです。おかずは週替わりだし主菜・サラダ・副菜・ご飯・スープから一品ずつ選べるから毎日訪れても食べ飽きないお店です。お薦めですよ 』 (ギャラリーGANのスタッフの方)

こちらのお店はまずおかずをチョイス。するとお店の方が席まで運んでくれるシステム。
待ち時間が殆ど無くて、忙しい方には超お薦め。
メニューも魚や肉、野菜までたっぷり、栄養面も考えてあるのが嬉しいね。

実は、オサルスは去年から前歯を治療中なので、噛みあわせが悪くて硬いものは食べれない。も 〜! 食べずらいよ〜。

・・・お味は如何でしょうか?

「豚肉がちょと塩っ辛いですが、サラダともやしは美味しいですね」

・・・オサルスは、アジアンポテトサラダにのっている海老せんべいが凄く気に入りました。一見味のハーモニーがバラバラに見えるけれど、味わいながらゆっくり食べると微妙な旋律が楽しめます。おかずのバランスがよくて、充分な量に満足。

・・・ところで、何故絵の道に?

「親父が50年絵描きをやっていまして、主に琳派を再構築した時期がありまして、その時期に一緒に仕事を手伝っていました」

・・・お父様は今井俊満さんですね。何年ぐらいご一緒に。

「19年間です。親父は、その後戦争ものからコギャルをやってコギャルからエロチカをやって絵がどんどん変わっていきました。それと同時に白血病から膀胱癌になったんです」

・・・ フジテレビの 「ザ・ノンフィクション」 というドキュメンタリー (末期がん画伯の破天荒とエロチカ) で放送されたんですってね。残念ながら見逃してしまいました。

 「親父が何故癌になったのかを考えてみたら、アクリル絵の具からでるガスや油絵の溶剤などが、体内に何らかの形で入って蓄積されたか、顔料の毒性によって誘発されたのではないかと思われるのです。
今、そういう実例が多いみたいです。又、僕は以前から絵の具にも疑問を持っていました。
それで親父の為に良質の絵の具を作ろうと、植物や泥や土から出来ないかと考えたのです。その当時はまだハッキリした形にはなっていなかったのですが、この二年くらいの間に農業の方や土壁職人の佐官屋さんに指導を受けて、絵の具をどういう風に使ったらいいかという技術を自分なりに習得した結果、米ぬかを利用してのりを作って、それと土を採掘して、その中から絵の具を作る事を考えついたのです。
ギャラリーGANに展示してある作品は、キャンバスの上で土を作ろうという試みです。土というのは酸素と水と空気と熱、或いは太陽エネルギー、それと腐葉土が集まって出来ますから、それをキャンバスの上で出来ないかなと思ったのです。
まず最初に光合成するバイオテクノロジーの入った絵の具を作って下に敷いて、その上にススキや草や葦の葉の模様を入れます」

・・・模様は写真製版のシルクスクリーンのようなもので入れるんですか?

「自分で彫ったり、昔の友禅の型紙みたいなものを使ったり手描きで描いたり、その上にさらに自分で作った泥の絵の具とバイオの絵の具を両方掛け合わせて一回表面を燃やすんです。熱が生じた事で物質が化学反応を起こして、細胞が動き出すんです。
その上から土壁の漆喰の仕事を篭手でして、それを外に置いて太陽エネルギーに当て変色を瞬間的にやってしまいます。それでさらに絵を太陽に当てたり、水をあげたりしていると土のように育っていく性質が出来たんです」

・・・へぇ〜。

「絵の具はほって於けば老化しますよね。普通はそこまでいくのに年月や歳月が必要なんですけど、それを物質や太陽エネルギーの助けを借りて自分で早い時期に、時間の流れをコントロールする事が出来るんです。それは今迄の絵には無かったと思います。ですから絵を触ってはいけないとか光を当ててはいけないとか・・・そういう事は一切ないです」

・・・画材の可能性を追求されているんですね。それで琳派とマサイ族とのつながりは?

 「絵の起源を考えた時に、考古学からみれば洞窟壁画なんでしょうが、私は民族と文明という視点から、お化粧というのが絵の起源ではないかと思ったのです。
アジアではパプアニューギニアの人達、バリに住んでいるアカ族とかツチ族、またタンザニアやエチオピアの北部や南部にいるマサイ族のように、自分の格付けとか強さを自分の体に描いてそれが洗練されて刺青になっていく形に絵の起源があるのではないか。そこに泥と絵のつながりがあるのではないかと、そこでマサイを研究していたんです。
それと、泥に入る前に、日本の美を研究していまして平安王朝の雅から江戸の粋の間、特に安土桃山から江戸の初期の宗達が生きていた時代に、日本の千変万化の表現力の創造の源があり、それが現代に繋がっていく過程をずっと追ってきたのです。そしてこれからは、環境、食料、健康、エネルギーというものに密着したものを自分が絵を通じて出来ないものだろうかと思っています」

・・・今迄色々な方と話しましたがそういうお話は始めてです。今井さんにとって絵画とは?

「絵画とは生活に密着したものだと思います。今こうやって話している事も含めて日常生活が言葉にでたりとか、日常やっている事や表情とかファッションとかが現れるように・・・生活だと思うのです。
  環境、食料、健康、エネルギーというものが、今は当たり前にありますが、将来的には手に入りづらいものになってくるでしょうから、自分で自給自足をして、それから余った食べ物のカスを絵の具に抽出して、それで絵を描くという、まあ、プランの通りいくかどうか判りませんが、循環型のアトリエを40代くらいにできないかと考えているんです」

・・・なるほど。食べ物から絵の具が出来るとは思いませんでした。これからは絵を見るのにも化学の知識が必要になるとすると、オサルスはアチャーですが・・・。

「色彩を化学するという事は絵描きにとって大切な事だと思います。例えばターナーが夕焼けを描くと素晴らしい。モネが水辺を描くと素晴らしいというのは印象派にしても色彩を化学してますよね。それで僕が考えているのは絵の具を調理しようと、その辺にある残飯や枯葉からでも充分に出来うる訳です」

・・・化学畑の方が絵描きになってもおかしくないですね。

 「そういう方は沢山いるでしょうが、実は専門家ほど沢山の人との出会いが無いから、専門馬鹿になっていて浮かばれないんですよ。絵描きでも生活力や人間力が養われていないと絵の技術だけに思い悩んでしまうというか」

・・・少し話を元に戻しますが、絵を描こうと思われた切っ掛けはお父様だったわけですよね。

「 15歳の時に親父は大きな絵を描いていまして、兄弟は4人いましたが手伝う人間がいなかったんです。それで手伝っているうちに絵を描くようになって、それが切っ掛けですが、順風満帆に親父と一緒に来た訳ではなくて2-3年脱走した時期もありましたし、サラリーマンやったり介護をしたりボクシングの試合に出たりした経験も色々あります」

・・・ボクシングですか。

「シュートボクシングというキックボクシングに投げ技があるものだと思ってもらえれば、27歳位から懲り出して去年復活させたんです。大体今の時代はデブだともてなくなるだろうと思って10キロ痩せたんです」

・・・え! どうやって?

「アンパン食べるんです。アンパンは3-4個も食べれないでしょ。普通は二個くらいしか食べれないし、普通の88円のアンパンでは飽きるから100円の栗の入っているのを食べて牛乳飲んで激しい練習すると、あっというまに10キロ痩せました」

・・・無謀だなぁ〜。

「それで試合に出て、でも僕の二試合前の人が担架で運ばれるのを見てやめようかと思いましたよ(笑)。でも去年トーナメントに出たんです。その後に佐官の仕事を紹介してもらって修行しました。佐官の仕事は体力がいるから午前中に30人くらいで仕事をしていても、お昼を食べて帰って来たら10人もいなかったですね。そのぐらいきつい仕事です」

・・・絵を描くにも、色々な経験を積むのは必要かもしれませんねぇ。

 「そう。総合力だと思いますね。アートに辿り着くまでには総合力が必要だと思います。僕は技法を盗まれても関係ないし、もし勝負するのならばリングを作ろうかと云えますから、それに僕には農業というベースがありますから、絵を描いて有名になりたいというような気持ちはどうでもいい事なんです。
だいたい絵描きは食っていかれませんからね。自給自足をやりながら、その廃材や食べ物のカスで絵の具を作って絵を描いていけたらいいなって・・・。宗達の時代をみても、日本は古来からやって来た事ですからね」

・・・それがこのリーフレットに書いてある 『地産地消』 という事ですね。では、次の転回はどういう風に考えていらっしゃいますか。

「地面の上の日本の四季の移ろいは今迄通り描いていくつもりです。それは日本の大和絵から琳派にいたって、日本の四季の移ろいと心の四季を通じて文学や人間関係を生んでますからそれは大事なものです。地面のなかの幽玄な世界は、例えば画面に種を蒔いて育つような平面を作ったりとか・・・今ね。病院の白い壁に恐怖を感じて死んでいく患者さんが多いんですよ」

・・・絵から芽が出て花が咲いたら面白いかもしれませんね。始めに作品を拝見した時に土ですからと云われたのがやっと納得できました。

「最近、僕の絵には男性的な仕事と女性的な仕事の面があると気がついて、その両方が掛け合わされて作品が出来ていると思うんです。結局あの作品は地面だから光合成をするし水をあげて育てる絵なんですよ。何日も掛けて育てるのは男には面倒くさいでしょ。地面というのは雨も降るし、日も射す、それと同じように育ててますから、三年後どういう絵になるか見てみたい心境です。
変わらないのか、それとも又違うものが出来ているのか、そうやって育てていって待つという時間を楽しめるというのは凄く女性的な面がある。昔の平安時代の源氏を待っている女の人のように、待つという時間は大切ですし、それがあの画面にはとり込まれているんです」

・・・確かに昔の絵には時間が描き込まれていますよね。尾形光琳の草花図屏風にも四季の花が描いてありましたね。では、最後に今井さんのモットーを教えて下さい。

 「直ぐやる。直ぐ行く。簡単に云えば自分の目で見る。一言で云えば気を利かせるという事です。気の利いている人は時代を見る目を持っているから・・・」

どうもありがとうございました。

今井さんの気配りには本当に恐縮です。
オサルスにお米のお土産まで用意して頂き、プラス、春になったら浅草でうなぎをご馳走しますよ。という嬉しい話を頂戴し、まったく気の利かないオサルスとは大違い。
うなぎ待ってますよ〜〜〜。 なんてね。

でも 絵から花が咲くという発想には驚きました。変な云い方だけれど、地面が壁に掛かっているのと同じなのかなぁ。
今井さんとお話しながら、アーチストは皆、自分の花を咲かそうとがんばっているのかもしれないなって思いました。
未来の花咲か爺さんを目指してがんばって下さいね。


俊尭展 2004. 1/9 - 31
ギャラリーGAN 東京都渋谷区神宮前5-51-3 ガレリアビル1F 03-5468-6311

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