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RICA BANDOのニューヨークリポート (Vol.48)

NEW YORK report from RICA BANDO - - - - - Tue, 31 Jan 2006

 あっという間に一月末、暖かな冬のニューヨーク。
今朝は、靄が出ていました。

Henry Darger を題材にして卒業論文を書いた友人が、チケットを手配してくれたので、

Outsider Art Fair : http://www.sanfordsmith.com/out.html

に行って来ました。

Puck Building in SOHO

 毎年、1月の最終末にあるフェアーで、New York Times に Ms Roberta Smith が批評を書いてから、ぐっと入場者が増えて、人気のフェアーなのだそうです。
今回のNew York Times は、Ms Grace Glueck が、1月27日金曜日にレビューを書いています。
その記事のよると、Outsider Art という言葉は、イギリスの美術歴史家 Roger Cardinal 氏が、
" Outside Society, outside the world of art, academies,museums; outside commerce, and commercialism"
という事でカテゴリーとして括った言葉なのだそうです。
と、いいましてももう既にこうしたフェアーで売り買いが成立する訳ですから、意味合いが変わってきていますよね。

 フェアーの印象は、ファインアートといえなくもない作品、フォークアートとホビーワーク?の混合という感じ、アンティークモールを歩いているような期待感を持たせるフェアーでした。入場者のまなざしも真剣そのもの。
出掛けたのは、プレビュウの次の日、混んでいないといわれる金曜日でしたが、それでも落ち着いて画像を撮れない混み方でした。土日は、通路が人で埋まる程、混み合うそうです。


Outsider Art Fair とは全く関係のない、ストリートアーティストが、商魂逞しく入り口近くに出店しています。
携帯電話の彼女は、フェアーに来た人。

Outsider Art Fair : View 1

 ホイットニー美術館のビエンナーレに出ていてもおかしくないファインアートといえなくもない作品、Outsider Art のカテゴリーに入ってしまうのは、その作家の学歴ということなのでしょう。
それと Autistic Artist (自閉症のアーティスト)も多いとの事です。
今現在、The American Fork Art Museum で Outsider Art week; Celebrating Self-taught Artists のひとつとして
" Obsessive Drawing" というタイトルのショウをしていますが、Obsessive という言葉は、デリケートな課題を抱えていて、私のような未熟者には日本語に訳す事が出来ません。
ただ、私には自閉症では無いけれど、知能指数が5歳以下という知恵おくれの兄が居て、日本語の読み書きを修得する事が出来ないので、自己の言語を作り上 げて、カレンダーにびっしりと書き込んでいる姿を見ているので、誰かに伝えたいという意志が無くても、表現する事を止められないという、人間の性を感じ る事ができます。
そうして出来上がった物が、ア―ティスティックであるかどうか、という事なのだと思います。
一緒に行った旦那も、Obsessive という言葉を強く感じたらしく、”時間が限りなくある人間の造る物、普通のアーティストとは違った、アーティ ストの作品” と表現していました。
だた、私が気になるのは、普通という言葉。
普通ってなんだろう、平均という意味なのだろうか?
自閉症もアスパーガー症や、知恵おくれも本人の意思で産まれて来る訳ではない、自然の摂理として産まれて来る何%かが避けようも無く存在するのが、普通ということなのだと理解して欲しい。


Outsider Art Fair : View 2

Outsider Art Fair : View 3

 デリケートな話題になりましたが、フェアーに来ている人々は、Obsessive な作品に対する感銘、敬愛が、真剣なまなざしとなっているのだと思います。
溢れるようなエネルギーの作品群の中で、ホッと心温まる作品が、ブース22の東京から出品、Yukiko Koide Presents の Ms Junko Yamamoto の作品群、フェルトのアップリケ作品です。
Ms Grace Glueck の紹介もあって、人気がありました。

Ms Junko Yamamoto
Booth 22,
Yukiko Koide presents

 

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(c) Photo - Report. RICA BANDO , gaden

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RICA BANDO
1984年よりニューヨーク在住。その間、ニューヨークでのグループ展など多岐に渡る活躍。
作品はニューヨーク市立図書館をはじめ、ハンタードン美術館ほか多数コレクションされている。
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