gaden presents - gallery / artist / dreamer / exhibition / network

第9回岡本太郎記念現代芸術大賞展 2006年2月4日(土)-3月26日(日)

  川崎市岡本太郎美術館
  神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5 TEL 044-900-9898 http://www.taromuseum.jp

 第9回目を迎える岡本太郎記念現代芸術大賞展。
今回は518点の応募があり、21名(団体)の作品が受賞・入選致しました。

<受賞者>
準大賞 : 梅津 庸一 [ 銀色の僕 ]
優秀賞 : 風間 サチコ [ 風雲13号地 ]
特別賞 : アサノ カオリ [ あたまがよくなるくすりを飲んだ ]

特別賞 : 角 文平×田中 雄一郎 [ おかえり江戸城 ]

特別賞 : まつなが あきこ [ 青く青く晴れわたる空にも雨は降り ]

 9回も続くと去年は何を書いたかしらと gaden info2005 を調べると、去年4月に亡くなられた在りし日の岡本敏子さんのにこやかな姿(http://www.gaden.jp/info/2005/050226/0226.htm)・・・残念です。

 岡本太郎記念現代芸術大賞展のミッションは
「若い新しい才能を世界に送り出すこと」 と 「岡本太郎の精神を次の時代に残すこと」
そして賞を与えられた作家の使命は 「岡本太郎を叩きつぶすというか。超えること」

 賞を否定した岡本太郎さんだけれど、今はお二人で空の上からこの賞の行方をご覧になっているのかもしれませんね。改めてご冥福をお祈り致します。

 さて、今年も例年のごとく大賞は出ず。出す気はあるのかないのかわかりませんが、今回の受賞を大別すると、二つの方向性があるように感じました。一つは 内面的というか自称的というか。
準大賞を受賞された梅津 庸一さんの [ 《銀色の僕 ] は
「 歴史性を深く内包したモノローグ。歴史と自分の考えを深く内省的に表現した」
と評されていました。
まつなが あきこさん、アサノ カオリさんもそういうイメージを感じますね。
そしてもう一つは自分と社会を捉えた作品。
よく言われることですけど、両方とも 「今の日本の社会を反映している」 ということでしょうね。

 ただオサルスは、作品というのはある意味俯瞰して見える部分が必要な気がするので、以下のお二人にお話をお聞きしました。

 風間 サチコ [ 風雲13号地 ]
 お台場の臨海副都心の開発と戦争時代の大艦巨砲主義をリンクさせて、軍隊組織や官僚制に見られるような、上下階層関係に整序されたピラミッド型の組織のトップの考えが、最終的に失敗であろうとも、突き進んで行ってしまうような愚かさがテーマなんです。
最近は戦争にスポットを当てていますが、今回の作品は、そういう経緯を含めて、今まで制作してきた 「成長神話 」 や 「開発一辺倒の価値観を批判する」 材料と、テーマを合わせてリンクできたのではないかと思っています。
  戦争が悪いというのは誰でもわかってることだけれども、それを美術的にアプローチするのは難しい。リアルさという意味ではドキュメンタリーにかなうわけではないですから。
ですから自分の原点の近代的な世界に対する批判めいたものを、うまく合致させることができたらと思っているんです。これからも自分の良心に忠実に作品を作り続けて、見る人を一発でぶちのめせるような一撃必殺の空手版画を目指して頑張りたいと思っています。

 角 文平×田中 雄一郎 [ おかえり江戸城 ]
 僕の作品 (詳しくはhttp://www.kgs-tokyo.jp/interview/2005/050622/050622.htm) はいつも田中君に撮影をお願いしていまして、以前から僕の立体と彼の見ている視線が絡み合えば、それだけで作品になりそうだと感じていました。
通常立体は制作に於いて見せるための過程がないので、今回は見せるための過程を写真に撮っていくということで、二人で協力して作りました。
お城を制作したのは 「あるものがない」 ということにある種の不自然さというか違和感を感じたからなんです。きっかけは名古屋城の金の鯱が愛知万博に展示されていて 「天守閣になかった」 ことに起因しています。
その時に小さな鯱を作り実際のお城との合成写真を作ってみたんです。「普通あるもの」 がなければ作りたいし見てみたいですよね。それで土台しか残っていない江戸城を僕ら二人で制作してみようということになり、でもただ同じように復元するのでは面白くないので、土台を鉄で溶接し、プラモデル的にならないように崩すところは崩しそのバランスを見ながら、よりリアリティを出すために、現代の建築に欠かせないクレーンを使ったのです。
 元々僕と田中君の共通項は建物。東京の街から結構発想を得たりする部分があって、そういうシンボルとか、建築物のあり方みたいなものを考えていたのです。シンボリックな建物は、その時代の文化の象徴であり、社会制度的に規定されている。ですから 「シンボリックとは何か」 を考えた時に、江戸城を取上げようということで、制作してみました。

9回で一括りということで、来年の十回目は 「今までと違った賞のあり方」 を考えるらしいです。
来年は大賞が出るのかしらね?

川崎市岡本太郎美術館 過去の取材情報 2005.2 2004.2 2003.2 2002.4 2002.2 2001.2

インタビューなど 2004.8 2002.4

RETURN


gaden presents
- g
allery / artist / dreamer / exhibition / network