|
・・・今回の展覧会は 「フニクリフニクラ」 の続編ということですか。
そうですね。今回の “アフタ・フニフニ” は “フニクリフニクラ” の最後の方の写真と、つながっていると思います。そこからもう一つまた違うものが、見たくなってきているような気がしますね。それが自分でも少し楽しみなんですよ。ただ、まだ写真集にするほどの枚数が集まっていないんです。粗焼したのが 200~300枚、今回は確かに、以前のどぎつさは減りましたね。その中から21枚を選びました。ちょっと焼いてみたいなというのを選びましたので、コマ数はもっとあります。 ・・・特定した地域や地名、日付は関係なく、いわゆる風景を撮られていると思うのですが、以前の作品よりもかなり開放感を感じますね。 風景と言ってもひとつのものを見ているわけではないのです。関連性や組み合わせを見ていますから、視野が広いかもしれません。例えば “NU・E” であればクローズアップして見ている部分があり、“half awake and half asleep in the warter” のシリーズであれば半分水没して見ている部分もある。そういう意味で、以前の作品よりはむしろ解放感はあるかもしれませんね。 ・・・以前のインタビュー(詳しくはhttp://www.gaden.jp/info/2005a/050425/0425.htm)で、水場を求めて移動すると話されていましたけれど・・・。 今回は水場に行く途中の風景というか、必然的にそういう風景が多くなってしまうのです。やはり日本は水が多いですよ。 ・・・「場」 の風景から、例えば何かを感じてシャッターを押されるのですか。 作品によっては 「竹が大きく伸びていたから写したとか」 というわかりやすいものも、ありますけれど、ぱっと目に入ってきた時の目障りといいますか。「何だろう」 と思って撮っているんです。それをあとで見ると 「何故、家と大根が写っているんだろう」 と思いますけれど、実際にその時は、それを意識して写しているわけではありません。あとで見えてくるというか。 ・・・「目障り」 ですか。言い得て妙ですね。一般的に目障りというのは、「見て不愉快に感ずること」 「ものを見るのに邪魔になること」 を指す言葉ですけど、「メザワリ」 と音読みにすると、ザワザワとした 「ザワツキ」 の質感が立ち上がってくる感じがします。 肌触りとか耳ざわりとか、見た目であれば目障りですね。「ザワツキ」 という言葉で言えなくもないけれども、もっと割り切れない感じが、モチベーションにはあります。 ・・・そのモチベーションは “NU・E” の時も、“フニクリフニクラ” の時も、かなりあったのではないですか。 撮り方や手法は変わっていますけれども、そういう体質的なものは変わらないものがあると思います。 ・・・ただそのザワツキは、今回の作品よりも “NU・E” の時の方が見やすかったように思うのです。むしろ今回の作品の方が、ある意味「角が取れた」という風にも思えます。
そうかもしれませんね。“フニクリフニクラ” の最初の方の作品は、いじわるな目で世の中を見ているところがあって、日本のネガティブな感じを見つけて撮っているようなところが、あったんですけれど、編集の段階でその時の自分の気持ちとはそぐわなくて、落ちていったんです。今回はそういうネガティブな部分とは発想が違い、もっと影のないところに向かっているように思うのです。 ・・・期待しています。 取材3月11日。展覧会は3月30日(木)まで。
楢橋朝子 関連情報 2005.4 2005.4_b HP : http://www.03fotos.com/ ・楢橋朝子 フニクリ・フリクラ 3800円(税込) 発行:蒼穹舎 |
gaden
presents - gallery / artist / dreamer / exhibition / network