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クウェトウナム・セット 970円 Restaurant Tara タイ王国レストラン |
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便秘の時 (冒頭から失礼) には、本屋さんへ行って本の背表紙を見ていると、必ずモヨオしてくるのは、オサルスだけなのかな。と思いネットで調べて見たら、かなりの確率で、そういう人が多いんですね。 なぜこんなことを書いたのかといいますと、去年戸村美術画廊で、 今日は作家の北村さゆりさんに、ランチのお店を、ご紹介していただきました。 ・・・挿し絵の仕事というのは、いつごろから?
1997年に初めて新聞の連載小説 (〜98年まで。村松友視著 悪友の条件 静岡新聞朝刊連載) の挿し絵を手掛けたんです。最初は白黒でしたので、原画も白黒で描いていたんですよ。 ・・・挿し絵の原画のサイズは、どのくらいですか。 結構小さいですよ。はじめ編集者から 「はがきに描いてくれればいいよ」 と言われて、はがきに描くようにしていました。カラーになっても殆どが葉書サイズですが、わたし的には、白黒よりもカラーの方が描きやすかったのです。 ・・・確かに 「北村さゆり 挿画集」(98年出版) に掲載されている、白黒とカラーの作品の両方を拝見していると、カラーの方がのびのびとしているし、細やかな情感が伝わってくる。描くのを楽しんでいらっしゃるようにも見えますね。 というのはですね。編集者から届いた掲載分の文章を読んで、その日の文章を色に変換してから、イメージを再構築して創っていったからなんです。色の方がイメージしやすいというか、白黒の濃淡で描くよりもピタっと気持に合うんですよ。 ・・・なるほど。連載小説の挿し絵のあとに本の挿し絵を描かれたのですか。 そうですね。その後に村松友視さんが、月刊誌に 「奇天烈な店」 という小説を執筆されて、挿し絵を仰せつかりました。村松先生は現実にあるものをネタにされる方ですので、実際に 「奇天烈な店」 のモデルにされたお寿司屋さんに、連れて行ってくださったんです。 ・・・この 「奇天烈な店」 は実際にあるお店だったんですか。 ええ。阿佐ヶ谷のお店が舞台なんです。ただここはランチをやっていないですよ(笑)。架空のお店としてなら取材OKなんですけれど、実際のお店の取材は全部お断りのようです。ここのお店に行くようになってから、日本酒を飲むようになりました。今まで日本酒のおつまみが、こんなにおいしいものだと知りませんでした(笑)。 ・・・挿し絵のお寿司がおいしそうですね。 どれもすごくおいしくて、描いていて楽しかった。 ・・・聞いているだけで、よだれが(笑)。
(笑) 話を戻しますと、編集から届いたFAXの原稿を読むと、お料理のことが小説にでているから、そのメニューについて親方に問い合わせ、親方の都合のいい日と、、私の都合のいい日を合わせて出かけて行きます。 ・・・現場に行って絵を描くといいますと、絵の具も持っていかれるのですか。 そうです。原画は水彩画なのでペンテルの12色の絵の具を持って、紙を何種類もバックに入れて、現場に行ってその場で描いて、家に帰ってから編集します。この作品は、グレーの紙の上に水彩で直接描きました。2時間くらいかかったでしょうか。 ・・・ところで、まだ小説を読んでいないので、本の内容を教えてくださいますか。 奇天烈な店の御主人は、天才肌というか。職人気質の確固たる舌の持ち主なんです。そこで御主人と常連客の間で交わされる人情の機微に富んだ会話が面白いんですね。登場人物も二人くらいが滑空の人ですけれども、ほとんど実際にモデルがいて、その方のイメージを膨らませて、書いていらっしゃるみたいです。 ・・・肌で感じたことをフィクションをまぜながら、小説にされているわけですね。小説もそうだけれど、絵画も、見る側がそこにリアリティーが、感じられるかどうかですよね。 絵空事では駄目なんでしょうね。私もちゃんと現実を描きたいタイプなので、そういう意味で、
お待たせいたしました。 クウェトウナム・セット(タイ風きしめん、鳥肉とバジル菜の炒め物かけご飯、サラダ、コーヒー付き 970円)とタイ国風牛肉とタケノコ入り赤カレー(サラダ、コーヒー付き 970円)でございます。 こちらのお店は、中央線の国分寺駅から歩いて5分。 「でも、もうすぐやめますよ。赤字だから、だって18年前の値段と同じですからね」 とマスター。 国分寺界隈では評判のお店ですのに、やめてしまうのはちょっと寂しいです。でもやめるというのが、マスターの口癖なのかも。 いいマスターですね。 さてランチはといいますと、Aランチ(3種)\500、Bランチ(3種)\700、スペシャルランチ(3種)\970と、ランチメニューも豊富。でもとにかく量が多いのは驚きです。 オサルスの注文したクウェトウナム・セットは、早く言えば、米の粉の麺を平に伸ばしたもの、要するにタイ風きしめんです。スープはさっぱりした塩味の鶏ガラスープ。タイ料理は辛(から)いといいますけれど、さわやかな辛さです。欲を言えば、もう少しコクが欲しいかな。
「タイの人は、このスープに、辛い酢やナンプラ(魚醤)を入れてますよ。あと砂糖をちょっと入れたりするみたい。少し調味料をたしますと、味が複雑になって、よりおいしさが、深まりますよ」 北村さんの言われるままに、辛い酢やナンプラ(魚醤)をプラスしましたら、本当においしい。 ところで 「タイ国風牛肉とタケノコ入り赤カレー」 はいかがですか。 「辛かったけどココナッツミルクが入っていて、甘みもあって、おいしいですよ。辛いものが好きな人には、ちょうどいい辛さだと思いますよ。ヘックション。やっぱり辛いかも。鼻水も出てきちゃいました」 この量で、値段がリーズナブルなのも魅力的。
・・・確かこの他に本の表紙絵も、されているのではないですか。 ええ。村松友視さんに連れていってもらったお寿司屋の常連さんが、山本兼一さんだったんです。 ・・・描き下ろしなんですか。古い文献を参考にされたのかと思っていました。
80x46cmの秋田杉に、胡粉・岩絵の具・墨を塗って古色を出しているんです。 ・・・その次に 「火天の城」 を描かれたんですか。
「火天の城」 は山本兼一さんの信長三部作の第2弾で、安土城をテーマにした歴史小説なんです。私に表紙の依頼が来た時にはすでに
「松本清張賞」 を受賞されていましたので、出版社の装丁に対する意気込みが感じられる会議に、私も参加させていただきました。 ・・・お話をお聞きしていると、徐々に仕事が広がっていくといいますか。つながっていくのは、すごいですね。 うれしいですよ。つながっていくのが大事ですから、それから山本兼一さんの 「松本清張賞授賞式」 の関係者控え室で、審査員をした宮部みゆきさんを紹介されて、それがきっかけで、出会いの10箇月後に 「孤宿の人」 の仕事を依頼されたんです。 ・・・なかなか宮部みゆきさんに知り合う機会はないですよ。 その時に宮部さんから、この長編を書くのに構想を含め8年間ついやされたとお聞きしました。今までの小説と、ひと味ちがった宮部みゆき作品への挑戦だったようです。ですから、装丁によって
「宮部みゆき作品」 のイメージを、少し変えたい意識が、あったのではないでしょうか。
編集者から、 ・・・絵巻物とは思いませんでした。
上下巻を合わせると絵巻になるように構成したんですが、物語の通りに描いているんですけれど、文字の配列の問題で装丁カバーの袖部分がカットされ、本の本体に直接刷り込まれる方法で仕上がりました。こういう仕事を、プレゼンテーションしたことは全然ないんですけど、依頼がくることはとても有り難いと思っています。 ・・・「奇天烈な店」 からつながり始めて、段々と、つながっていったわけですね。少し話を整理しますが、新聞の連載小説の挿し絵を描かれるきっかけを、まだお聞きしていませんでした。
コンペなんです。村松友視さんは静岡県出身で私と同郷なんですが、ちょうどその小説は、女性が主人公で、静岡新聞に掲載されますので、静岡に縁のある女性作家をコンペで決定しようということで応募者を募ったんです。 ・・・順風満帆ですね。 自分のやっていることに、間違いがあるのかないのかわかりませんし、力があるのかないのかわかりませんけど、全力でぶつかっていくだけです。時代物の本の挿し絵をやっていますと、苦肉の策が多くて、時代考証も調べなければなりません。原稿を読んでからすぐ描き始めてしまいますと、説明的になってしまいます。 ・・・構成力も必要ですし、かなり勉強になるのではないですか。 そうですね。でも一番大切なのは、瞬発力です。 ・・・エネルギーですか。 私の場合は、何だかわからないけれども一生懸命やっている人と、思ってもらえればいいんです。それが一番うれしいです。 To be continued. 最後に北村さんが 「折り合いをつけるタイプだからなぁ・・・」 と言われたのは、実は続きがありまして、全貌(ぜんぼう)は近々御紹介いたします。 今日はどうもありがとうございました。 |