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オサルスのおすすめランチ ランチdeチュ その156

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ポーク玉子定食(ラフティソバ、にんじんご飯付き) 830円

沖縄ふるさと伝統料理 やんばる2号店
東京都新宿区新宿3-23-6  TEL:03-3353-2028
午前11:00〜午前0:00

http://www.shinjuku-yanbaru.com/

 

 JR新宿駅から歩いて1分、スタジオアルタの裏側にある「やんばる2号店」は、黄色い看板が目印。

「産地直送の素材を使った沖縄料理なんです。このお店は午前0時までやっているので、作家とよく飲みにくるんですよ」

とご紹介者の森本さん。
 森本さんとの出会いは?、はっきり覚えているのは2002年。(オノデラさんと話をしている青い服の方http://gaden.jp/info/2002/020910/0910a.htm)どなたなのかと思ってオノデラさんにお尋ねすると

「中京大学アートギャラリーC・スクエア(http://www.chukyo-u.ac.jp/c-square/top.html)でお仕事をされている方です」

と、教えて下さいました。そういえば銀座の画廊でよくすれ違うんですよね。

 「銀座だけじゃないですよ。名古屋はもちろん、毎週は見られませんが、新宿、青山、京都、大阪。九州、東北は年に1回くらいで、あまり・・・」

 ひえ〜。そこまで巡られているとは思いませんでした。それも自費なんですって、アンビリバボー。
その情熱は何処から湧き上がるのか聞いてみましょう。

・・・中京大学にお勤めとお聞きしましたが、アートギャラリーC・スクエア(94年から)のCというのは、Chukyo Universityの頭文字 “C” に、communication(伝達)、community(地域社会)、contemporary(同時代)、 creation(創造)、culture(文化)などのCが掛けあわされているということですか。

地域のインターフェースとしてギャラリーを活用しようということなんです。

・・・少し経歴をお聞きしたいと思うのですが・・・。

 美術大学(日本画専攻)を出ましてから、教員をしていました。小学校から大学まで教えたことがあるんですけど、大学では、幼稚園や小学校の教員養成課程の図画工作科教育法を教えていました。

・・・教員になられてから、今の職場に移られたんですか。

 義務教育法の美術といいますか、小学校は図画工作ですが、先生が熱心にやればやるほど、生徒児童をスポイルしてしまうようなところがあり、それはおかしいのではないかということに疑問を持ちました。それまでにも義務教育そのものに対する疑問をずっと思っていたんです。それを持ちながら教えていたといいますか・・・。

・・・教育は教えるということだけれども、絵については個々の感受性の問題だから、技術は教えることは出来るけれども、感性を教えることは不可能ですよね。悪く言えばノウハウを教えているだけのような感じを受けます。

 中学は一応選択制なので、美術を専攻してきた人たちが教えるんですけれども、小学校は全教科になりますから美術の門外漢が教えることになるんです。まじめに取り組めば取り組むほど、生徒を型にはめてしまうといいますか、どうしても無理が出てくる可能性があるんですよね。
ですからそういう教員を養成していていいんだろうかという疑問を持ってしまったわけです。僕は思うんですが、美術という時間がなければ、救われない子供達も当然いるわけで、だけどそれは正課である必要は無いんじゃないかと、もちろん今のような状況で正課から外したら、受験勉強のために誰もやらなくなるとは思うんですけれど、でもそれでもいいかなと思ってるんです。

・・・私も子供の頃はいじめられていまして、美術の成績だけがましだったものですから、何とか学生生活をおくれましたけれども、今から思えば学校という集団の中で、人格を同質化する必要はまったくないと思います。

 美術だけは人と違ったことをして誉められるということがあるんです。そういうことが一つあってもいいと思うんですけれども、中々そういう具合になっていないというのが問題なんだと思います。

・・・そうすると今のお仕事に変わられてからは如何がなんでしょうか。

 今の仕事の方がはるかに美術教育らしい、美術教育をしているような気がします。実際に現場で展示を見せて必要があれば説明しますし、シンポジウムやトーク、ワークショップもやっています。
ただ以前は会場が二つあって、別々の展示で作家の両面性を見せるということが出来たんですけれども、今は会場は一つになってしまい、また、企画は昨年までは年に6回やって来たんですが、予算の問題がありまして今年は5回です。作家の選考は、学内と専門家の両方にお願いしています。

・・・作品を買い上げるということはあるのですか。

 それはないです。蒐集予算はまったくありません。ただ制作費は作家にとって十分かどうか分かりませんがお出ししています。すべては無理としても、新しい作品で臨んでもらいたいですし、それがベースになるような展覧会にしてほしいということでお願いしています。ですからC・スクエアが最初の立ち上がりだった展覧会は結構あるんです。

・・・石内さんの 「mother's」 (http://www.gaden.jp/info/2006/060922/0922.htm)は、C・スクエアがきっかけでシリーズ化されたんでしたね。

 畠山直哉さんの 「アンダーグラウンド」 (第42回毎日芸術賞を受賞)もそうです。C・スクエアは、他の美術分野に比べて、写真の展覧会が多いと言われるんですけれども、名古屋にはプロの写真家の仕事をきちんと見せるギャラリーがないんですよ。ないからやっているという感じはありますね。

 お待たせしました。

 ゴーヤー定食(ラフティソバ、にんじんご飯付き980円)とポーク玉子定食(ラフティソバ、にんじんご飯付き830円)でございます。

 森本さんの定番は、ゴーヤー定食と決まっているそうなのですが、ゴーヤーは苦そうだし・・・(メニューには、ヘチマ定食とか真っ黒なイカ墨焼きそばとか、沖縄でしか味わえないような品が並んでいるんですけど)、迷いに迷ってポーク玉子定食を注文しました。
 以前テレビでスパムのお握りを見てから、いつか食べてみたいと思っていたんです。ただ、スパムがスパイシー・ハムのことだとは知らなかったけど・・・。
 沖縄で 「ポーク」 といえば 「ポーク・ランチョンミート」 のことをいうそうです。後日ネットで調べたら、「豚のすり身を牛乳タンパクで固めたもので、ハムのような濃厚な味わいが特長」 と書いてありました。沖縄では、欠かせない食材として日々さまざまな料理に使われているのだとか。
要するに沖縄の家庭料理なんでしょうかね。だから卵焼きとハムのシンプルな料理なのに、不思議なほどご飯と合うのかな。それもこちらはにんじんの炊き込みご飯、にんじんのほんのりとした甘みとポークに染みこんだ塩加減がGOOD。しかもこのボリュームを見て下さい。

 「量は多いですよね。以前単品かと思って注文しましたら、全部ご飯と味噌汁がついてきたことがあります」

 それは凄い。しかもラフティソバ(ソバといっても小麦粉で出来ています)までついてこの値段。お得だけどあまりの多さに、残すのももったいないので持ち帰ってしまいました。

・・・アートギャラリーC・スクエアは、ジャンルにこだわらないで、いろいろな作家を展示されていますが、10月21日まで 「ライカ同盟展 エンドレス名古屋」 を開催されていますね。

 ライカ同盟展はある意味で遊べる企画ではあります。初回は銀座の画廊で開催されましたが、2回目からは名古屋がホームのようになっています。今回エンドレス名古屋にしましたのは、「これからも続けようね」 という意味なんです。いつもお題を決めて 「今回はここにしましょう」 と撮影するのですよ。

・・・カメラは機械だから、誰でも撮れると思いますが、その人にしか撮れない目線があると思うんです。3人の方達は、それを熟知して撮っておられるような感じがします。

 3人とも同じものを撮影する機会が多いのですが、まったく違う写真になりますね。タイトルもつけるんですけど、言葉と写真の微妙なコラボレーションで、見え方がまったく変わってしまうんですよ。

・・・写真の目線にそれぞれの個性があるように、「人はそれぞれ皆違うんだよ」 と言えるのは、美術だけのような気がします。ところで最近の展覧会はどのように感じてらっしゃいますか。これは凄いなと思えるものが凄く少ないような気がします。

 やはりがっかりするものが多いんですよ。ただ1年間どれだけ見るか分かりませんけれど、その中にやはり面白いものがありますから、一つでも二つでもあればいいと思っているんです。面白い作家はそんなにたくさんいるわけじゃないですから、期待しながらが巡るんですけど、がっかりするのは当たり前だという気持ちを持ってます。
それに僕が巡っているのは、若い作家をやってるところですし、評価の定まった作家は新しい試みをするときでないと見ないですから、ですからそのがっかり度が大きいのは確かなんですが、一年に一人か二人会えるとうれしくなりますね。

・・・若い作家は作品が変わりますし、続けていくということが中々難しい。続けていっても日本の美術のコミュニティーが、あまりにも小さすぎるため、広がりが期待できないのは残念です。

 日本の現代美術はきちんとしたマーケットが出きてないですよね。そういうものが成熟していないということも、若い作家達にきちんとした希望を与えていないような気がするんです。
もちろんスターになった作家はいますけれども、それは本当に一握りのことで、誰もがなれるわけではないし、本来そういう形でなくても、ある程度の才能と持続する努力があったら、作家活動を続けていかれるような環境があればいいんですけども、そうじゃないですから。

・・・環境を整えるのも、一つの才能なのかもしれませんけどね。変な質問ですが山ほど絵を見ていると、ある種の中毒になるといいますか。見ないと落ち着かなくなってきませんか。

 ありますね。ある種の中毒でしょう(笑)。でも見た端から忘れているんです。だからといって忘れられない作品というのがあるわけですから、すぐに飛びつくようなものでないとしても、それだけでも見る意味があると思います。

・・・展覧会をするというのは、ある意味作家を選抜しないと出来ないものだから、長い間巡っていくと、やってみたい作家が出てくるんでしょうね。

 そうですね。3年ぐらいは見続けて、その間にきちんと発表している作家ということになってきますね。例えば上原三千代さん(http://www.gaden.jp/info/2004a/040903/0903.htm)は、初めての展覧会から見ていますが、数回見たときに、「この人はプロとしてやっていかれる人だ」 と判断しましたので声をかけました。

・・・私は上原さんの 「泥臭く」 という言葉がイマイチ分からないのですが、同じ時代の空気を吸って同時代に生きているので、究極的には分からないかもしれないけれども、感覚的には一歩踏み込めるような気がします。そこでコンテンポラリーという言葉に行き付くように思います。来年のご予定はもう決まっているのですか。

 来年は 「日本画滅亡論」 というグループショーを計画しています。いわゆる日本画の作家の方達や日本美術の手法を利用して作品を作っている作家、支持体として屏風や掛け軸を作っている作家も入りますし、いろいろな形で、日本画の枠組みを外ことを提案する展覧会を考えているんです。それもお勉強ではなくて、見て笑えるものにしたい。

・・・ただ滅びる云々というよりも、実は実体がなかったのではないかと思うんです。あると思えばあるし、無いと思えば無いみたいな。

 それはまさにそうですね。細かいジャンルではなくて、もう少しメタでいいと思うんです。せめて絵画とか美術というようなね。そういう見方が必要だと思います。

・・・そう。メタレベルがいいですね。そうじゃないと何も見えないような気がします。

今日はどうもありがとうございました。

中京大学アートギャラリーC・スクエア http://www.chukyo-u.ac.jp/c-square/top.html

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