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RICA BANDOのニューヨークリポート (Vol.49)

NEW YORK report from RICA BANDO - - - - - Mon, 23 Apr 2007

 ニューヨーク、やっと暖かくなり梨と桜が花盛りの週末です。
友人から、PS1MOMA で面白い展覧会をしているよ、と聞き、Vik Muniz 氏も Reflex という回顧展をしているのもあって、週日の込み合わない早い時間に出掛けてきました。http://www.ps1.org/

 お目当ての展覧会は、Not For Sale
 February11- April 30, 2007

Front yard

 PS1のディレクター、Alanna Helss 氏が、主催。
あまりにも商業的になりすぎているアートシーンに嫌悪を感じて、自身が良く知っているアーティスト、それも運良く自宅に居て連絡の取れたアーティストに頼んだ、非常に個人的な展覧会です。と、説明しています。

Not For Sale
アーティストが売らないで自身で保管している作品の展覧会。
なぜ売らないのか、の説明も添付してあり、小部屋7室を使った展覧会ですが、説明を読みつつ、たっぷり1時間使って楽しめる展覧会でした。


Entranca

Front yard to the gate

 PS1のニュースレターでインタビュー記事が載っていた Christo and jeanne-Claude の小さな小さなパッケージ。
1963年にデュッセルドルフのギャラリーで展覧会をした時に、ドイツ人のコレクターに結婚祝い用にギャラリーオーナーに頼まれて作った作品。
そのギャラリーオーナーは、ケチだったので50マルクでさえも高いと抗議、結局、マッチ箱のように小さな作品となり、彼らの最小作品となったとの事。
20年ほど前にそのドイツ人のコレクターが亡くなり、オークションに出品されたので買い戻したという経緯があります。
何が包まれているかは、秘密なのだそう、それが彼らの作品の一番のキーポイントなのでしょうね。
1963年ですから、年月で生地が灰色になっていますが、包むのに既製品のハンカチが使われているようで、造った当時は、結婚式の贈り物らしく、真っ白だったのではないかと思います。
作家なのだからいくらでも最小作品を造れるけれど、オークションで買い戻しても手元に置きたいというのは、過ぎ去った時間の記憶を手元に置くという事なのだと思います。

 Byron Kim 娘の友達のお父さん、思いがけず彼の作品を見つけてにっこり。
プロフェッショナルアーティストとアマチュアのアーティストの違いは何だろうと、メトロポリタン美術館の模写のプログラムに参加して描いた模写の作品、2003年作。
サンディエゴ出身の韓国系アメリカ人でゆったりと穏やかな人柄。
そういう事を考えて実行する人なのだ、と意外な面を見せてくれました。
彼のメインの仕事は、下記のサイトで紹介されています。
http://www.henryart.org/ex/byronkim.htm
http://www.hosfeltgallery.com/HTML/artists/ByronKim.htm

 他の展覧会では、Katrin Sigurdarfottir 氏の High Plane V が素晴らしかったです。
展覧会室には、急なこう配の梯子のような階段が2つ、天井の天窓のような小さな四角い穴に掛かっています。
これを登ると、ウェッブサイトの紹介写真の様になっています。
http://www.ps1.org/ps1_site/content/view/208/63/

 2月に北海道のサホロでスキーを楽しんだのですが、快晴時、青い青い空の下、雪で覆われた連なる山々を見て、天国に居る気分になりましたが、その気分を再現させてくれる作品でした。

 ノルウェイ人の写真家、Tom Sandberg の展覧会、デジタル処理をしない、35ミリフィルムを使って撮った作品のみの展覧会。
35ミリフィルムで大作をプリントしているため、粒子の粗い作品となっているのですが、それが体にすっと入ってくる、
それがこの作家の素晴らしさなのではないかと思いました。
ファインアートとは何なのか? ということを、言葉ではなく、体に染み込む様で教えてもらったような気がしました。

 充実感のある展覧会をいくつも観て、ニューヨークレポートを久し振りに書いてみようかと思った日でした。

 入場料を払うとくれるステッカー、帰りに門近くにある警備員小屋の壁に貼っていく人が沢山居ます。誰が始めたのか? これもアート作品の様でした。

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(c) Photo - Report. RICA BANDO , gaden

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RICA BANDO
1984年よりニューヨーク在住。その間、ニューヨークでのグループ展など多岐に渡る活躍。
作品はニューヨーク市立図書館をはじめ、ハンタードン美術館ほか多数コレクションされている。
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