しかし、櫻田宗久さんの作品は派手だ。でも派手さの中に何か核みたいなものが隠されているように感じる。 ということは、「破手」 はある意味、時代においての物の見方や捉え方を打ち破り非連続的に変化することを指す言葉。それってパラダイムシフトじゃない。 「派手」 は当て字で、江戸から明治にかけて 「花美」 「華美」 などの字も当てられていたのだとか。 櫻田宗久さんの作品は、「派手」 よりもむしろ 「花美」 「華美」 の方が似合いそう。 隠れ腐女子のオサルスがお話をお聞きしました。 ・・・なぜここまで作品が派手なんですか。 自分の中を見つめていくうちに、パラダイムというか。お祭りみたいなイメージを凄く出したかったのでこうなりました。 ・・・パラダイスではなくてパラダイムですか。パラダイムは時代とともに変化することであり、確か既存のルールが大きく変更されることをパラダイムシフトというのではないですか(『ウィキペディア(Wikipedia)』参照)。 そうです。今までの作品はジェンダーをテーマに制作していたんですが、男性性と女性性を考えているうちに、とにかく変えたいというか。ジェンダーを乗り越えるにはどうしたらいいのか試行錯誤しているうちに、パラダイムシフトをしたい気持ちになりまして、むしろ神様や天使や男性、女性、動物もみんな同等な、そういう国を創ってしまいたいと思うようになったんです。 ・・・同等な国ですか。 中沢新一さんの 「カイエ・ソバージュ」 のシリーズに感銘し、対称性のある世界にするためには、どういうふうに自分の作品を表現すればいいのかと考えていて、まだ答えは見つからないんだけれども、そこに行きつくまでの助走としてお祭り的な要素を出してきたというか・・・。 ・・・櫻田宗久さんのプロフィールを何も知らないでインタビューをしてしまったんですが、なぜジェンダーをとりあげられたんですか。
僕自身がゲイだからです。小さい時から男らしくあれという社会と、自分自身との違和感がすごくありまして、自然にジェンダーのことを考えさせられてしまったんです。ですからそれが作品にも反映されていて、どういうふうに 「〜らしさ」 から抜けられるのかをずっと考えながら制作していました。でも今回はジェンダーというよりも、神話の世界のような神秘的でいながら、人間と神、動物と人間、男性と女性など非対称的な二項が操作されていない、そこに壁がないというか境界がない世界を表現したいと思ったんです。 ・・・シンメトリックになっているのは、そういう意味性があったんですか。ある意味曼荼羅を描かれておられるようにも感じますね。ただ作品を拝見していて思ったのですが、このシンメトリーな部分が門のようになっていて、「叩けよ さらば開かれん」 じゃないですが、見る側が一歩踏み出さなければ、見えてこない部分があるような・・・扉のように踏み込まなければ開かないようなイメージを感じます。 そうですか。鳥居は入り口というか、ジェンダーのないパラダイムへの入り口としてよく使ってはいるんです。ただ自分でも思わないうち作品がどんどん変化していくのが驚きです。 ・・・これからの展開をお聞かせ下さい。 モチベーションを持ち続けて創っていこうと、とにかく創り続けたいです。 ・・・どうもありがとうございました。 櫻田宗久さんは以前アイドルだったとお聞きしました。「ムネトピア」 というCDをだし、吉川ひなのさんとデュエットをされていたとか。 ファーストインプレッションを大事にしたい為に、 プレゼンを見ないでインタビューをするのも考えものかな。今回はサインを貰うべきだったかと後になって気づくオサルスであったと締めくくりましょう。 |
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