・・・タイトルは 「妄想族」。
タイトルは出来上がってからつけています。描こうと思った瞬間は衝動の方が強いので描いてから、「私はこの作品で何が言いたかったんだろう」 と、冷静になって考えて合う言葉をつけています。それに元々私の描いている絵はすべて自分の妄想だと思っていまして、ただ今回個展を初めてするにあたり、自分の描いたものを第三者の方に見てもらうことによって、初めてそれが妄想ではなくクリエーションに変わればいいなという希望を込めて「妄想族」とつけました。 ・・・「妄想 Part1」 「妄想 Part2」 など、刺青をされた女性を金魚が取り囲んでいる構図にかなりインパクトを感じました。 私の作品は自分が経験したり体験したことに基づいて構成しています。刺青の作品については、私自身が十代後半から二十代前半の頃に刺青を入れたいと思っていたところ、実際に友達が肩に桜吹雪の刺青を入れ献血に行きましたら断わられたんです。 ・・・何故金魚が。
大阪から東京に上京してきた時に寂しくて金魚を買い始めまして、そこでは私と金魚だけの生活でしたので徐々に金魚を自己投影と言うか自己同一視し始め描いてみようと思うようになりました。 ・・・刺青は日本では江戸時代に刑罰の印としてつけられた名残があるし、現在も暴力団関係者の象徴とみなされ社会通念上排斥されている。金魚も本来自然界に存在すべきでないものを人間のエゴで品種改良が繰り返され、必要なくなると逆に自然界へ放流されて現在にいたっては生態系を崩すのではないかと危惧されている。 そうですね。私が描いている刺青はアウトロー的な側面を描いているわけではなくて、精霊を宿すとか身を守るなどの願いや気持ちの籠もったものという意味なんです。 ・・・少し話は変わりますが、今日は最終日。作品は完売に近い状況ですが何故売れたと思われますか。 びっくりですよね。売れるとは全く思っていませんでした。初めての個展なので「まずは、人に見てもらおう」という気持ちで、展示をしてみたんです。サイズも大きいですしどうして売れたのかわかりません。 ・・・ただ昨今若い作家の作品をオークションに掛けて転売するという話もよく聞きますが・・・。 今回買って下さった方がそうだとは思いませんが、本音を言えば投機や転売目的で買われるのはすごく嫌です。作品は自分自身だと思っているので、そういうふうに扱われるのはすごく嫌だし作家は悲しむと思います。 ・・・現在、多摩美術大学博士課程二年に在学中ということですが、これからについて少しお聞かせください。 今回個展をして思ったのですけれど、自分が言いたいことや、やりたいことを明確に相手に言葉で伝える必要を強く感じました。絵を描くうえで、衝動や感覚は言葉以上に重要だと考えていますが、言葉を知らないとそれ以上の表現もできないと考えていますこれからはもっと言葉の表現について勉強したいと思っています。 ・・・どうもありがとうございました。 |
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