TARO賞の作家 I展を企画された学芸員の佐々木さんにお話をお聞きしました。
・・・TARO賞は、以前岡本敏子さんが「他の何とか賞では、絶対賞がとれないような人が、岡本太郎記念現代芸術大賞ではもらうんですからね」と話さていたように「岡本太郎の精神を継承し、自由な視点と発想で、現代社会に鋭くメッセージを突きつける芸術家を世に輩出したいということで1997年に創設された」と言うことですが、今回選ばれた六名の方(開発好明 第4回優秀賞・今井紀彰 第5回準大賞・えぐちりか 第6回優秀賞・横井山泰 第7回特別賞・棚田康司 第8回特別賞・風間サチコ 第9回優秀賞)の作品を拝見すると他で絶対賞がとれないような作品が選ばれたというよりもある意味美術の流れに根付いた作品を制作されている方々を人選されたように思いました。 今回は受賞後自分の道を切り開きながら着実に歩んでこられた方々の中から、6名の方にご出品いただきました。それと当館の展示スペースから算出しますと五、六名を想定しておりましたので、そのスペース内に集合体としてバランスよくなるように、もちろんスケジュールの都合もございますのでそれも鑑み、ご協力いただきました。作品どうしのもつ緊張感が良い方に作用し合って、皆さんに上手にまとめていただいたと思っております。 ・・・作家によっては目指す道が千差万別で色々な作家像があると思いますが、ではどのように考えておられますか。 多くの方に受け入れられるような作品を作る方もいるだろうし、最先端を切り開いて比類無き高みを目指していくような方もいらっしゃるだろと思います。一人の個人の中であっても比類無き高みを目指すベクトルと比類無き広がりを求めるベクトルの合成のバランスがその作家の個性だと思います。ただその二つのベクトルのどちらに力点を置くかはその方の個性によって決まるものだと思っていますので、多様な作家像があった方が楽しいと思っております。 ・・・現在まで数多くの方々の作品が展示されていますので、その当時記憶に残っていない作家も何人かいるのですが、今回改めて新作を拝見して何故覚えていなかったのかと驚かされた作家もいました。
受賞後着実に伸びて来られたという印象を受けた方々の中から、ご出品のご相談をさせていただきました。 ・・・タイトルに TARO賞の作家 I展とあるように受賞後もフォローをし続けるということですか。美術館がフォローするというのは珍しく思います。 不定期にはなると思いますが次回も検討中です。岡本太郎が若い作家を育てて来られたこともありますので、TARO賞を受賞してそれで終わりという形にはせずに、その後も見守りながら応援しています。それは館長の方針でもあります。 ・・・これから景気が一段と悪くなると思いますが、作家活動を続けて自分の道を切り開いていけば応援してくれる人は必ずいるということですね。 頑張っている方々の多少なりとも応援になればというつもりではおります。取り敢えず岡本太郎美術館ですからTARO賞という枠組みはありますけれどこれからも続けていければなと思っています。昨今現代美術が非常に脚光を浴びて、美術としてというよりも投機対象として異常な価格がついている。でも不況になったことで価格が暴落し始めたとも耳に入り始めていますので、高値をよんでも投機家が儲けるだけで作家が豊かになるわけではありませんから、騒がしい状態から少し落ちついてものが見れる時代になると思いますので、本展がもう1回にしっかりと作品を見てみようという契機になればいいと思っています。 ・・・どうもありがとうございました。 |
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